本文書は、あずまきよひこ著『よつばと!』をめぐって交わされた文章を、Masatsu氏とのメールから抜粋、再編集したものである。
>> もう見られましたころでしょうか? 安定してよいような感じです。
見ました。一番のヒットは「どっちが上でどっちが下かわかるまい」のパンツマンですか。よつばのバタバタしたキャラはあまり好きでないかも。でも「よつばは無敵だ」の台詞には納得。おとうさんとかジャンボは良い感じ。三姉妹。あさぎは容姿的には○だけど性格は×(私的にね)。恵那はどうでも良し(爆)。やはり風花でしょう。おとうさんとのやりとりもおもしろい。SHINO はあずまんがより好きだと言ってました。
> 一番のヒットは「どっちが上でどっちが下かわかるまい」のパンツマンですか。
いやいや、よつばのバタバタしたキャラはいいですよ。こういっちゃあなんですが、自分のがきの頃を思いだします(あんなでした)。ああいう子供はご近所さん、お兄さんお姉さんおじさんおばさんあたりにはうけても、同世代の子供が集まる学校とかではうけず、教師からも嫌われたりして(こちらはおおいに好かれるか嫌われるかのアルタナティブでしょう)、学校出るころにはすっかり頭打たれて普通の人になってるんですよね。学校という閉鎖性とその弊害を考えます。
ただ単に社会に適応しにくいだけの子なら普通に押し込められてよかった、なのでしょうけど、社会の枠組みよりも広い自由なフィールドを生得している子なら、それは残念なことでしかありません。よつばは後者でしょう。ああいう子は数多いのですが、学校に押しつぶされるケースも多く、僕が学校という組織、施設を憎むのにはそういう理由もあるのです。
三姉妹の母がいいなあ。あさぎ(整合性のとれたゆかりちゃん)はちょっと駄目なタイプ、風花(常識人なともちゃん)は好きだけど、三姉妹の中では最もバランスのとれた人だけど、私にはやはり末娘(IQとまじめさの高い大阪)でしょう。あの色々な場所で見せるおろおろ感と、まじめさ(地球温暖化等々)、状況に応じてきちんと対処しようという好ましさもあります。
どうでもいいけど、この三姉妹って「希林舘」の三姉妹(棗、花梨、柚子)に似ているような気がする。奔放な長女、ちょっと粗雑けれどまじめな次女、真面目で美少女の三女。僕は三女柚子が好きでしたが、最後には次女花梨が愛されるようにできています。
「希林舘」はたぶん奥さんがご存じかと思います。よかったら読んでみてください。
あずまんが同様、小ネタが面白い「よつばと!」ですが、あずまんがよりは一般世間にうけてマニアには受けないんじゃないかという感じの、僕にはちょうどいい位置付けです。どうせマニアは「あずまきよひこ」というだけで買うから無視してオッケー、僕にとってもあずまんがより面白い、好きになれそうな漫画であります。
>> とれた人だけど、私にはやはり末娘(IQとまじめさの高い大阪)でしょう。
それは既に大阪ではないような(^^;。おかあさんは「にゃも+よみ」ですかね?「希林舘」ですが、SHINO は書名は知ってるけど読んだことはないそうです。SHINO も恵那が一番好きと言ってました。パンツマンは面白くないそうです。
> それは既に大阪ではないような(^^;。
いや、大阪の持つ「ちょっと浮世離れ」を持ってますから、分類的には大阪ですよ(というか、他には分類不能です)。
あの年代で地球温暖化を意識し(充分ありえますが)、絵がうまく、優しそうで、まじめそうで、かといって固くなくて、いろんなことを楽しめる素質があるというのは、非常に素晴らしいです。あんな娘が欲しい、と思っても、世の中というのは冷たい風が吹きますので、あんな娘なんざいやしません。くそう、いないんですよ!
> おかあさんは「にゃも+よみ」ですかね?
いや、むしろゆかりちゃん入ってるような気がします。僕はあの母親の血を最も濃厚にひいてるのが長女あさぎと思っているのですが、いかがでしょう。
反面教師として働いたのかどうなのかは分かりませんが、次女、三女があれだけしっかり育ってるのですから、あのお母さんの子育ては成功ですよ。次女、いい子ですよ。あの子の、「しっかりしてください」という台詞は、かなりいかしています。
> パンツマンは面白くないそうです。
妙なノリがありますからね。大丈夫か、この人、って感じですよ。
僕はもっと小ネタが好きで、蝉とりの時のどうしたお腹が痛いのかとか、父ちゃん地球の敵だったとか、そういうのが好きです。あと、しっかりしてください。細かい台詞がいいですよ。
しかし、あのとうちゃんは、翻訳家にしてあの若さで、あのうちを買う(賃貸?)だけの甲斐性があるのですから、すごいですよ。おいらも翻訳家になるかなあ。と、その前に外国にでなきゃ。