必要に迫られて、昔の論文をちょこっと見てみました。
見る前から分かっていたことなのですが、文末に「のだ」だとか「のである」、「のであった」なんかが連続して出てくる件がありまして、見るたびへこみます。もちろん、今回もへこみました。
今からすれば若気の至りなのですが、かく言いたしという思いを前面に打ち出しすぎたせいでして、文章はだらしなく、散漫なものになってしまっています。なんというか、読んでるだけでとても恥ずかしい気持ちでいっぱいになります。
文章を書いてるときというのは、特に論文みたいな長いものを書いているときはどこかハイになっているのでありまして、だからちょっと筆は滑りがちです。後で冷静になってから読み返して、そういった滑ったところをなおしていくのが一番なんですが、論文書くのにそんな余裕はありません。いや、実際はあったんですが、当時は気付きませんでした。やっぱり若気の至りですな。
文章はちょっと突っ放した風に、クールなほうがかっこいいのです。あんまりいいたい気持ちばかりが前に出てると、散漫で支離滅裂な文章になってしまいがちで、けれどこの辺は今なお課題です。書くことは難しいというほかないですね。
(初出:2004年6月19日)