思うところあって、昨日からキーボードのレイアウトを変更しました。きっかけとなったのは、毎朝の通勤で出会う人なのですが、見た目にも明るいその人はですね、右手が手首の先からなかったのですよ。半年以上も前からその人のことは多少気になっていたのですが、手についてはまったく気付いていませんでした。
けれど、なんでこれがキーボードレイアウトを変更するきっかけとなるのでしょう。このたび私の選んだレイアウトというのは、Dvorakというものなのですが、これ、右手用、左手用といった片手用の排列をもっているのです。もし件の人が、この先コンピュータを使う機会を持ったときにですね、Dvorak left handが力となるかも知れない。そんなこと思ったものだから、私もDvorakにチャレンジしてみようと思ったのです。
ただし、私の選んだのは、スタンダードな両手を使うDvorakです。今もDvorakで打っています。
ご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、私はキータイプがかなり速いほうです。それが今はたどたどしく、それこそ一文字一文字を拾うようにして打っています。ものすごいストレスですが、まあ慣れるまでの辛抱でしょう。文字の並びに関しては、一日で覚えました。というか、キートップに書かれた文字がまったくの無意味となるわけですから、はなから覚えるほかなく、それに私の使っているキーボードはいわゆる無刻印ですから、やっぱり覚えるほかないのです。
このような苦しい修業のようなことをするのには、もうひとつのわけがあります。それは、入力にかかる効率です。聞いたことのあるという方もいらっしゃるかと思いますが、実は、今広く採用されているQWERTY排列はかなり効率の面で劣っています。これはなぜかといいますと、タイプライターの時代、あまりに速くキーが叩かれると、打刻するハンマーが絡まってしまうので、あまり速く打てないよう、あえて効率の悪いレイアウトが採用されたのだといいます。けれどそれは英語での話なのではないかといえばそうではなく、実際に打ってみればわかるのですが、日本語においてもかなりの優位が感じられます。指が、ほとんどホームポジションを動かないばかりか、使用するキーの大半が二列目であるなど、一旦慣れれば絶大な効果が見込めそうなのです。
けれど今は恐ろしく遅いタイピングで、これは慣れない排列に脳が疲弊しきったためであるのですが、つまり、この文章を打ちはじめた当初に比べてなお数倍遅くなっていて、正直もう限界です(なにしろこの前に、Blogの記事を書いていますからね)。慣れるまでの辛抱です。明日はきっともっとましになります。
(初出:2007年10月20日)
数日前からDvorak排列に慣れようと頑張っています。写真にあるように、Dvorakレイアウトを印刷したのを参考に、けどもう必要ないんですけどね。覚えちゃいましたから。
さて、私のメインの環境はMacintoshであるわけですが、ありがたいことにDvorakを標準でサポートしています。日本語入力環境であるEgbridgeも同様で、日欧文ともにDvorakが使えます。ここで気の利いたことに、文字入力時はDvorak、キーボードショートカット使うときにはQWERTYという排列も用意されていて、コピー&ペーストなどがやりやすい。非常によく考えられていると思います。
けど、これってOS標準のインターフェイスを利用しているアプリケーションでしか有効でないようで、つまりショートカットまわりを自前で用意しているようなアプリケーションだと、この便利機能が使えません。なぜこのことに気付いたのかというと、Dreamweaverがまさしくそうしたアプリであったからです。
というわけで、Dreamweaverがきわめて使いづらい状況です。この辺、CS3でなおってたらいいんだけどなあ。まあ、Windowsでは、Dvorakなショートカットでやってますから、いいんですけどね。
(初出:2007年10月20日)
葛根湯飲もうと思ったけど、切らしてたので、カイゲンのみました。
この風邪の原因はあれだな。慣れないキーボードレイアウトで脳を大いに疲れさせているからに違いない。
(2007年10月21日)
Blogの記事書くのに3時間かかるってどうよ。
(2007年10月22日)
普通だったら、そうするだろうね。自分の修行僧的性格が憎いわ。
通常の三倍です。
その十分の内容が、今の私だと三十分とかかかっちゃうんですよ。気分は、ほとんどリハビリです。
人間工学の面からも優れているらしいキー排列、Dvorakを使いはじめてから一週間が経過しました。ずいぶん慣れて、長い文章を書いたあと、脳がくたびれて使い物にならなくなるとか、そういうことはなくなりました。けど、目がむやみやたらと疲れるんですよね。
なんで目が疲れるのかというと、入力時、ミスタイプが多いわけですから、それを見逃すまいと画面を凝視している。以前の慣れた排列使っていたときは、考えるより速く入力が完了していたわけですから、画面を見つめるようなことはなかったんですね。その差が現れているのだと思います。
一週間でこれだけ慣れたのだから、来週の今ごろはもっとスムーズに、それこそテレビ見たりよそ見したりしてても間違えないような、そういう状況になっていると思います。それこそタッチタイプといいますが、指先の感触がタイプの誤りを知らせてくれるような、そういう状況に達していると思います。
というか、今でもだいたいできてるんですけどね。だからあとはどれだけ考えることなく、スムーズに、身体の自然な反応としておこなえるようになるかですね。
(2007年10月24日)
それはわからんけど、多分大丈夫だと思う。今でも操作体系の違うアプリケーションを並行して使っているので、きっとキーボードも大丈夫だと信じたい。
> 可能なら使ってみたい
Dvorakの記事に、上のような感想が寄せられたので、簡単に実現できるDvorak環境を紹介したいと思います。
まあ、詳細は次のページを読んどくれの一言で終わっちまうんですが、
http://www7.plala.or.jp/dvorakjp/
このページ中程に、「Dvorak配列を使うには?」というセクションがあり、WindowsにおいてDvorakを実現するためのソフトウェアが紹介されています。高機能なシェアウェアと、シンプルなフリーウェアがあって、私はそのシンプルなほう、dvorak krを使っています。これだとショートカットもDvrakになってしまい、多少の使いづらさを感じますが、それよりもインストール不要というところが魅力でした。ダウンロードしてアプリケーションを実行すれば、それでもうDvorakが使えちゃう! このシンプルさは非常に素晴らしいものがあります。
なお、Dvorakは作曲家のドヴォルザークと同じスペルですが、なんか類縁者だとかそういう話みたい。はー、面白いなあと思ったけど、ほんとかどうかはわかりません。
(2007年10月25日)
私は、ドヴォルザークかな? ドヴォルザークだよな? と思いながら、ドヴォラックと読んできました。それが正解ってこともないとは思いますが、大多数派というのは間違いなさそうです。
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