『サクソフォン演奏技法の変遷』

注釈

第一章

注 1 アドルフ(アントワーヌ・ジョセフ)・サックス(1814-1894)ベルギー人楽器製作家。主にパリで活躍した。

注 2 テオバルト・ベーム(1794-1881)フルート奏者、楽器製作家。

注 3 ベーム式フルートとそれ以前の楽器との差異、当時ベーム式フルートに寄せられた否定的評価、そしてベーム以後のフルートの発展、が、そのよい例となるだろう。

注 4 イアサント・エレオノール・クローゼ(1808-1880)楽器製作家。

注 5 ルイ=オーギュスト・ビュッフェ(1885没)楽器製作家。

注 6 楽器製作一家。(ジョルジュ=ルイ=)ギヨーム・トリエベール(1770-1848)父、シャルル=ルイ・トリエベール(1810-1867)長男、フレデリック・トリエベール(1813-1878)次男。

注 7 この楽器はベーム方式によるキー装置を応用しているものの、運指法、管体構造は、ベーム方式には依拠していない。なぜなら、オーボエならびにバスーンに対して施されたベーム方式による改良は、機能性の面では成功しても、音色の面では明らかに異なる性質を持つ楽器になってしまったためである。

注 8 ヨハン・アダム・ヘッケル(1812-1877)楽器製作家。

注 9 カール・アルメンレーダー(1786-1843)ファゴット奏者。

注 10 トリエベールによって行われたバスーンのベーム方式による改良は、ベーム式オーボエと同様の理由により失敗に終わっている。

注 11 オスカー・エーラー(1858-1936)によるエーラー(ドイツ)式クラリネット、カール・ベールマン(1839-1913)とオッテンシュタイナーによるベールマン式、ブリュッセルのアルバートによるシンプル式13鍵クラリネット、ジョージ・アーサー・クリントン(1850-1913)によるクリントン式などがこの時期に相次いで開発されている。

注 12 アドルフ・サックスが楽器製造業者として軍楽隊に出入りしていたことと、サクソフォンがバス楽器から製作されていったという過程からも、そのことが伺い知れる。

注 13 アルトホルンやバリトンの直接の祖先となる、楽器属。

注 14 「クラリネットや様々な管楽器の改良においてその管楽器の音色は管内の空気振動を決定する管の形状によって決まることを発見し、それに基づいて、バス・クラリネットを完璧なものにしようとして検討を重ねるなかで、それまでとは全く異なった楽器の設計に思い至った。金属製で円錘形をした楽器にクラリネットの発音体(単葉リードと唄口)を備えることにより、それまでのクラリネットの不完全だと非難されてきた点を改良しようとした。(松沢 1986:34)」

注 15 「その当時の管楽器の低音部の音色は、一般的に硬すぎるか柔らかすぎるかのどちらかだと感じていた。弦楽器はその響きが弱いため戸外で使う事が出来ず、唯一金属製の管楽器だけが使い得るものであった。(松沢 1986:34)」「音色の特徴としては弦楽器に近いものでありながら、弦楽器よりも力強く、より迫力のある楽器を作る。(松沢 1986:34)」など。

注 16 1847年2月25日発行の週刊誌 "la Belgique Musical" 中のアドルフの父ヘのインタビューからわかる。

注 17 コントラバスクラリネットをサクソフォンと表記したことは、現在では誤記とあるとされている。

注 18 エクトール・ベルリオーズ(1803-1869)。

注 19 パウル・ヒンデミット(1895-1963)。

注 20 フランソワ=アウグステ・ヘーヴァールト(1828-1908)音楽学者。

注 21 移調の必要がないという簡便さからC管ソプラノ、およびC管テナーが家庭用、そしてジャズにて用いられたが、それも現在では姿を見ることはきわめて稀である(ジャズにおいては、メゾソプラノと称されるF管アルトも使用された。またC管テナーはメロディーと称された)。

注 22 YAMAHA管楽器社製の入門用モデルには、数年前までこのキーが装備されていなかった。すべてのサクソフォンがこのキーを持つに至るまで、比較的長い期間を有している。

注 23 ルコント社の改良による。

注 24 グマ、職人協会、エヴェット・エ・シェフェール、ミルロー、ルコント、フォンテーヌ=ベッソンなどの各メーカーによる。

注 25 特殊な例として、ジャズサクソフォン奏者チャーリー・パーカー(1920-1955)によって使用された、プラスチック製サクソフォンも存在する。

注 26 実際にオリジナルサクソフォンと現在のサクソフォンを計測し比較した結果、管径が太くなったというよりも、むしろ円錐管の度合いが増したといえる。さらに、アルトサクソフォンに限り、オリジナルよりも現在のもののほうが、管径が細くなっている(詳しくは別表参照)。

第二章

注 1 マルセル・ミュール(1901- )。

注 2 ジャン=ジョルジュ・カストネル(1810-1867)。

注 3 前章を参照。

注 4 付随音楽『アルルの女』(1872)。

注 5 歌劇『エルディアード』(1881)。

注 6 歌劇『ウェルテル』(1892)。

注 7 クロード・ドビュッシー(1862-1918)。

注 8 サクソフォンのための『ラプソディー』(1903年)。

注 9 『ファンタジー・モーレスク』(1920)。

注 10 フランソワ・コンベル(1880-1953)。

注 11 シーグルト・ラッシャー(1907- )。

注 12 アレクサンドル・コンスタンティノヴィチ・グラズノフ(1865-1936)。

注 13 アルトサクソフォンのための『コンチェルト Op. 109』(1935)。

注 14 ジャック(・フランソワ・アントワーヌ)・イベール(1890-1962)。

注 15 アルトサクソフォンと11の楽器のための『コンチェルティーノ・ダ・カメラ』(1938)。

注 16 インゴルフ・ダール(1912-1970)。

注 17 アルトサクソフォンのための『コンチェルト』(1949)。

注 18 ダニエル・ドゥファイエ(1922- )。

注 19 ドゥファイエ・サクソフォン四重奏団。1955年に結成され、1988年に解散。

注 20 シドニー・ベシェ(1897-1959)ジャズクラリネット、サクソフォン奏者。

注 21 (ジェイムス・)フレッチャー・ヘンダーソン(1898-1952)ジャズピアニスト、編曲家。

注 22 ポール・ホワイトマン(1890-1967)ジャズプロデューサー。

第三章

注 1 ヨゼフ・マティアス・ハウアー(1883-1959)。

注 2 アーノルト・シェーンベルク(1874-1951)。

注 3 リヒャルト・ハインリヒ・シュタイン(1906- 1942)。

注 4 Arnold Schoenberg 1911 "Harmonielehre" : Vienna

注 5 アントン・ヴェーベルン(1883-1945)。

注 6 J・S・バッハ(ヴェーベルン)「六声のリチェルカーレ」『音楽の捧げもの』BWV1079(1934-5)。

注 7 ヘンリー・カウエル(1897-1965)。

注 8 ジョン・ケージ(1912-1992)。

注 9 オリヴィエ・メシアン(1908-1992)。

注 10 ピエール・ブーレーズ(1925- )。

注 11 カールハインツ・シュトックハウゼン(1928- )。

注 12 フランス国営放送の技師、ピエール・シェフェール(1910- )により始められた。

注 13 フルートのマルセル・モイーズ(1899-1984)、オーレル・ニコレ(1926- )、オーボエのハインツ・ホリガー(1939- )、トロンボーンのヴィンコ・グロボカール(1934- )など。

注 14 Daniel Kientzy 1982 "Les Sons multiples aux saxophonees" Editions salabert : Paris

注 15 エディソン・デニゾフ(1929 -1996)。

注 16 アルトサクソフォンのための『ソナタ』(1970)。

注 17 クリスチャン・ロバ(1952- )。

注 18 ピアノと12のサクソフォンのための『七つの島』(1988)。

注 19 フランソワ・ロセ(1945- )。

注 20 ルチアーノ・ベリオ(1925- )

注 21 ジョルジュ(・シャーンドル)・リゲティ(1923- )

注 22 この表中には、ごく最近になって用いられるようになったものも含まれている。

注 23 敬虔なクリスチャンであるメシアンが、「ジャズ」や「退廃」のイメージが伴うサクソフォンを嫌った影響で、サクソフォンは現代音楽分野で用いられなかったという説もある。

注 24 エドガー・ヴァレーズ(1885-1965)無伴奏フルートのための『比重21.5』(1936)。


引用、参考文献 『サクソフォン演奏技法の変遷』

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公開日:2000.08.15
最終更新日:2001.09.02
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