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WindowsとMacintoshで、色の明るさが変わるって知ってた?

 WindowsとMacintoshで同じ画像を見ると色合いが違って見えること、知ってました?

 Macintoshに触れる機会のない人、逆にMacintoshばっかりでWindowsになじみがない人は気付かずにすんでしまいそうなことですが、実はこのふたつのOSの違いによって、画像が表示されるときの明るさが違うのです。

 普通のWebページを見ているぶんにはそれほど気にならないくらいなのですが、写真や画像を公開しているような(ここよりももっとちゃんとした)ギャラリーサイトなんかでは、意外と気になることだったりします。

 写真を撮るのが趣味で、リバーサルフィルム(スライドフィルム)を使って、露出に気を使っているような人だったら、おそらくは耐えられないほど違って見えるのではないでしょうか。

 これにはガンマ値というのが関わっています。ガンマ値というのは色のコントラストを決める数値のことで、この値が少ないと明るく、多いと暗く表示されます。

 つまり、WindowsとMacintoshでは、このガンマの値が違っているのです。

ガンマ値って?

 具体的にいいますと、Macintoshのガンマ値は1.8、Windowsでは2.2です。

 このためにMacintoshで作って色合いを調整した画像をWindowsで見るとアンダーに(暗く)表示され、Windowsで調整したものをMacintoshで見るとオーバーに(明るく)表示されるのです。

 これ、実は結構難儀です。僕みたいに、いいかげんなお絵かきしかしていない人間でも、実は色合いには結構気を使っています。[苺鈴]例えば、苺鈴の作成で公開している画像を引き合いに出して説明してみましょう。僕は、この絵を描く際、バックの白地と絵の部分の色調の差を目立たせなくなかったので、全体に淡いピンク色をかけました。といっても、色を塗ってあるとわかったのでは少々まずいので、ほとんど色がのっていることがわからないていどの薄さでかけたのです。Macintoshの人が右の絵を見ても、背景はほとんど白、色が塗ってあるようには見えないと思います。ですが、Windowsで見ている人には、全体にかかったピンク色のせいで、全体的に薄汚れたように、そして髪も重くもっさりとして見えているはずです。

 実はこれ、ちょっと困ります。下手は下手なりに、結構気も使っているのです。一枚の絵を描くにも結構な頑張りが必要なので、できあがった絵に対しての愛着も、結構なものになってしまっているのです。

 もし興味がある人は、一度ためしてみてください。WindowsでもMacintoshでも、モニタ関連のコントロールパネルで、詳細な画質の設定が可能です。で、Windowsの人はガンマ値を1.8に、Macintoshの人は2.2にしてみてください。

 結構違うものでしょう。

知っているだけで見方が変わります

 画像をwebページで扱いたいと思っている人、扱っている人、特にMacintoshユーザのかたがたは、見る人の環境によって画像の印象も違うんだ、ということを知っていたほうがちょっとくらいは得だと思います。

 またWindowsユーザのかたがたも、例えば自分の好きなCG作家さんがMacintoshで画像を作成していた場合、作家さんが意図したのではない色合いで見ている可能性があります。

 この辺に詳しく、また気にしていらっしゃる方のなかには、Windows用とMacintosh用にそれぞれ調整した画像を用意されていることもあります。結構気にする人はするんですね。

 もちろん、画像にしろ写真にしろ露出に関しては好み、考えの違いなんかがあって、一概にいうことは出来ません。それに感性と同様、アナログ部品であるブラウン管や人間の目などの組織には個体差があって、誰もが同じように見ているわけでもないです。

 ですけど、自分の環境で見ているものがすべてではなくて、違う見え方もあるのだということに気付くと、描くときにはそういうことに気を使ってみたり、見るときも違う見え方の可能性に思いを馳せてみたり、ちょっと世界が広がってみたりして、いい感じだったりしませんか?


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公開日:2000.10.20
最終更新日:2002.01.04
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