足台

 ギターを弾くときの姿勢は非常に重要で、それは見た目もさることながら、演奏時の安定性から疲れやすさという是非克服したいものまでに関わっていて、馬鹿にしちゃならんのだ。姿勢が悪いと無理な力が入ったりするし、そうなると故障も増える。だから姿勢をどうするか、ギタリストたるものきちんと考えなければならない。

姿勢色々

 一口に姿勢と言っても、ギター演奏時の姿勢にも色々あって、まずはそこから選んでやらないといけない。

 座って弾くなら、だいたいに種類に大別できる。

 ひとつ目は左足の下に足台を置き、ギターのくびれを左腿に合わせるというかたち。これは主にクラシックギターにおいて使われるものだ。ふたつ目は足台を使わず、右腿にギターを置くというかたち。こちらは主にポピュラー系統のギターで使われるものだ。

 さてさて私が弾いているのはスチール弦のアコースティックギターで、クラシックよりもポピュラー重視であるため、そりゃ後者の構え方だなと思えば違っていて、足台を使ってクラシカルスタイルで弾いている。だってさ、安定性が全然違うんだもの。ポピュラースタイルだと楽器を支えるのは右腿と右腕の二点になり、しかも右腕は楽器の上側にあるので慣れないと不安定で仕方ない。安心して弾けやしない。対してクラシカルスタイルだと、楽器の支点は左腿と右内股になるのだから、安定感がまずもって全然違う。

 両手で万歳しても揺るぎなしですよ

 だから私はクラシカルスタイルを選んだ。格好悪いと敬遠する人もいるが、ハイポジションも楽々だ。後悔はしていない。

私の足台

初代足台

 私の初代足台は、ビデオテープ10巻パックのボール紙製箱だった。いや、なにしろ貧乏でね。

 この足台自体は案外悪くなかったんだけど、なにぶん高さを変更できないという弱点と、それに踏んでいるうちに少しずつつぶれてくるという特性を持っていたので、やっぱりちゃんとした足台が欲しくなってきた。

 それで購入したのがAria製の木製足台。でもビデオテープの箱も一月くらい愛用していたんだから、それほど馬鹿にしたものではないのだ。

現行足台

 現在愛用している足台はAriaの足台。Ariaといえば、私のギターのメーカーだったりして、そうかギターに足台を揃えたんだな、といえばそういう訳ではない。たまたまネット通販で調べていたら、Aria製の足台が手ごろな価格で見付かったという、それだけの理由だ。相変わらずいいかげんだな。

 Ariaのサイトでも足台が紹介されているが、私のはこの安いほう、折り畳めるほうだ。色は濃い茶で、サイトに紹介されているものよりもずっと黒い。オレンジ色の袋が付いてきたが、これはあまりにちゃちですぐに壊れてしまいそうだったから使っていない。大事にとってある。

 足台は中国製だったけれど、足を載せてしっかり安定してくれるなら、別にどこ製だろうと構いやしない。足置きの裏には溝が四本切られていて、それぞれに高さを変更できて悪くない。

 最初足台を導入したときは一番高い位置にしていたのだが、弾いているうちにだんだん下がってきて、今は下から二番目の高さで弾いている。もしかしたらまだ下がるかも知れないけれど、ドレッドノートを弾くときにはこの下から二番目の位置が、ちょうどいい具合にヘッドが上がるのでいい感じに思っている。

 ちなみにレスポールを弾くときにも足台を使っていて、この時は一番低い位置にあわせている。エレキの場合はその方がよいバランスが得られるのだ。

 というわけで、アコースティックだろうとエレキだろうと足台を使う私だ。希有かも知れないけれど、安定には替えられない。

 ただ、足台使って弾いてると、だんだん左足の付け根が痛くなってくるのね。これだけは閉口している。


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公開日:2003.05.13
最終更新日:2003.05.13
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