先日お伝えしたように、オーディオインターフェイスとコンデンサーマイクを入手した。ただ買っただけでは意味がない。早速録音テストをしてみたので、ここに公開することとする。
録音について。機材のセッティング等々に関しては問題なく、むしろてこずったのは録音するということそのものだった。なにしろ私はこれまで録音なんてものには背を向けるようにしてきて、別に嫌とか嫌いとかそういうかたくなさがあったんじゃなくて、ただ単に面倒くさかったからなんだが、いずれにせよそうしたつけを払うような気分だ。
問題は録音レベルだった。デジタル録音では、過剰な入力があるとクリップノイズというノイズを発生させるらしいね。そうしたことだけは知っていて、だがどう対処したらよいかはよく知らない。今回私の買ったFast Track Proにはついてなくて、EdirolのUA-25にはついている機能。アナログ・リミッター回路というのがあれば楽だろうなと思ったのだ。
まあ、とりあえず次にあげる画像を見てもらいたい。
全体的に波形の山が控えめであることは見て取れると思う。と、そこへいきなり、縦に一本黒い直線が引かれたような箇所があるのがお分かりだろうか。開始から三分の一程度過ぎたところである。
実はこれは第6弦3フレットを押さえるG音なのだが、なぜかこの音が奇妙に大きく拾われてしまうのだ。デッドポイントやウルフトーンというやつなのだろうか。この音を中心とした前後2度ほどに含まれる音は、過大入力があったことを示すクリップランプを点灯させてしまう。私は録音時にこの状況を理解していなかった。だからG音を弾いたときにクリップランプが灯らないようゲインを調整したのだが、なにしろ問題はこの音だけである。極端にレベルメーターを振り切らせるG音にあわせたおかげで、全体のレベルはずいぶん低くなってしまった。
こういう時には、いったいどうしたらいいというのだろう。G音とその周辺に関しては、クリップノイズが発生することも辞さぬ覚悟で、入力ゲインを上げるしかないのだろうか。それともコンプレッサーを利かせるのか。しかし、DAWやなんかを使っているならともかく、現在の環境は「超録」だ。コンプレッサーなんてついてない。
本当にどうしたらいいんだろうな。とりあえずは数を録って、自分なりのバランスを見極めるしかないだろうから、気長につきあっていくしかないんだろうな。
楽器はアストリアス製D. カスタム S。使用弦はJ. D'AddarioのPhosphor Bronze Light(EJ16)、張り替えたのは2006年1月18日である。
録音時のマイクの位置は、1弦側からサウンドホールを狙うような感じに。15フレット目あたり、ネックのジョイントとサウンドホールの中間あたりを狙うほうがいいとも聞くが、まずはサウンドホールを狙ってみた。ただ、なにぶん私は足台を使って楽器を立てて弾くものだから、どうにもうまくマイクの位置をあわせづらく、このあたりのノウハウもこれから積み上げていくしかないのだろう。
しかし、マイクが左ひざのすぐそばに位置するものだから、いつかけっとばしそうだ。気をつけよう。
テスト用のフレーズは、録音当日に適当に捏造した。ローポジションで動いているだけだが、一応(無理矢理)最低音のEまで使うように配慮した。
今後のためにも改良したほうがよいだろうか。まあでも、今回はこれでいいや。
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