ウクレレ、弾いてみて思うところ

弾弦の奥深きこと

 ウクレレを実際に弾いてみて一番弱ってしまったのが弾弦に関する色々だ。弾弦といえばなにやら小難しい響きだけれども、簡単に言えば弦を弾いて鳴らすというそのこと。それが実に難しくて実はまだうまく出来ずにいる。

弾弦法は主に二種類

 ウクレレの弾き方は大きく二種類に分けることができる。一つ目は主に伴奏、コード弾きの際に用いられるストロークと言われるやり方。これは右手人差し指で行う。そしてもうひとつは右手親指でのピッキング。こちらはメロディに使われる。

 このふたつのうちで難しいのはストロークの方だ。誰もがそう言うに違いないと僕は思っている。それくらい難しい。断然難しいのである。

 弦に対して人差し指が深く入りすぎたり力があまってしまうと、指が派手に弦に引っ掛かって、ばりんばりんといった感じの実に破壊的な音がしてしまう。だからといって遠慮がちに弾くと、しゃらんしゃらんと聞こえはいいけれど音が小さすぎて自分一人にしか聞こえていないみたいな悲しい結果になってしまう。下手したら空振りなんてしたりして…… そうなったら本当に目も当てられないのですよ。そして私は目も当てられないウクレレ奏者なのだよ。

 しゃらんしゃらんよりもしっかりと鳴ってけれどばりんばりんにはならない、ちょうどいい加減を見つけるのが難しい。ウクレレを手に入れて二週間、外出の際にも肌身離さず、昼食後なんかに遊び弾きして慣れようという作戦が功を奏してしゃらんしゃらんからは抜け出しかけてきているのだが、油断すると相も変わらずばりんばりんである。開放なら豊かに鳴ってくれるのでそのつもりで押弦している弦を弾いてはばりんばりんとやってしまう。ということは、開放では鳴らしすぎているのか? 押弦時と開放時のバランスを考えると、ちょっとおとなしめに弾いたほうがいいのかも知れないと思うのだが、なにが正解か私には分からんのだね。なのでストロークに関してはまだまだ模索するのである。

 そんな私であるから、右手指五本すべて使って弾くロールストロークなんかはもう夢のまた夢である。これができたほうが派手で楽しそうとは思うが、普通のストロークができるようになってからね。ものごとには段階があるというわけさ。

私のストローク対策

 ストロークの際、ばりんばりんいいやすいのはきっと右手に力が入ってるからだと、右手脱力ぶらぶらの状態で弾くように心掛けるようにしている。かっちり手首から先を固定して弾くんじゃなく、たまたま手をぶらぶらしてたらそこに弦があったのよー、みたいなお気楽さで弾くと言った感じだろうか。とにかくまあ脱力というわけで、手首が自然に揺れるままそれでちょっと回転するくらいの気分で弾いている。回転を意識するのは、人差し指が弦に対して鋭角に入らないようにするため。もちろんこれが正しいのかどうかは分からない。

 それと力で鳴らそうとしないのも重要だ。音が小さいなと思う→大きな音にするには強く引けばいいと思う→力を入れる→ばりん→駄目だこりゃ、次行ってみよう。

 なので大きな音が欲しいと思ってもひたすら我慢。必要なのは物理的に大きな音ではなく、楽器がよく鳴っているときの音なんだから、それを力で屈服させようなんてのは間違ってる。楽器と繋がるのだよ。そのためには人間の理屈道理ではなくて、楽器の方に合わせてやる寛容さが必要だ。

 だから脱力脱力。外力ではなく内力で弾くのじゃよ。


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公開日:2003.03.01
最終更新日:2003.03.01
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