なんでか、以前からウクレレでブルースみたいのを弾いてはいたのだが、もちろん本格的にやってたわけじゃなく、ごっこみたいなもんだった。ウクレレ(ソプラノ)は音域が高い楽器なので、ブルースをやっても凄みや哀愁なんてのはまったくなく、むしろなんだかかわいらしく、やっぱり軽快な印象があるのだ。
本格的にブルースをやるなら、やっぱりギターがいい。けれどウクレレでブルースコードを刻んでみるのも結構悪くないんだ。ウクレレにしても、ブルースにしても、目先が変わるから結構発見がある。それになにより楽しい。楽しいのが一番だ。
ブルースをブルースたらしめているのは、セブンスコードの響きだといってもいいんじゃないか。フラットした第3音と第7音もこのセブンスコードと不可分であるわけだし、とにかくキーにおけるI、IV、Vを押さえればなんとかブルースらしく聞こえる進行を作ることができるシンプルさが嬉しい。
ブルースのコード進行はシンプルだ。基本的にトニック(I)ばかりの4小節、サブドミナント(IV)とトニックに分けられる次の4小節、そしてドミナント(V)で始まり、D-SD-T(-D)と続く最終の4小節。以上の12小節が典型的1コーラスである。
分かりにくいね。分かりやすく書くとこんな感じ。
T -T -T -T SD-SD-T -T D -SD-T -T(D)
これを延々繰り返してやると、ほら、ブルースらしく聞こえてくるでしょ。
Key C Key G C7 F7 G7 G7 C7 D7 A|---1---0---2---| A|---2---1---3---| E|---0---1---1---| E|---1---0---1---| D|---0---3---2---| D|---2---0---1---| G|---0---2---0---| G|---0---0---1---| I IV V I IV V T SD D T SD D
Key C 4/4 |C7--|C7--|C7--|C7--| |F7--|F7--|C7--|C7--| |G7--|F7--|C7--|G7--:|| or |G7--|F7--|C7--|C7--|| Key G 4/4 |G7--|G7--|G7--|G7--| |C7--|C7--|G7--|G7--| |D7--|C7--|G7--|D7--:|| or |D7--|C7--|G7--|G7--||
ウクレレでの弾きやすさを考えて、Key CとKey Gを取り上げた。最終小節をトニックにして終止してもいいし、ドミナントにすれば冒頭に戻って延々繰り返すこともできる。これがブルースの基本形だ。
もし最初の4小節が退屈と感じてきたら、2小節目をサブドミナントに変えてみよう。こんな風に、いろいろコードを取っ換え引っ換えしながら、よりブルースらしく、あるいはおしゃれな感じにしてみるなど、いろいろ試して楽しいで欲しい。
面白い進行を見つけたら、どうぞその時は教えていただきたい。いや、教えてください、お願いします。
今日気付いたんだが、これで秘密のアッコちゃんの終わりの歌が歌える。調べてみると「すきすきソング」というタイトルで、和声は完全にブルース進行。その上、コール&レスポンスまであるという。
知らんかったなあ。ちょっとネタが増えたよ。