ノートタイプのコンピュータで、一番高い部品は液晶です。いや、もしかしたらマザーボードかも知れないけど、いずれにせよこのふたつが上位一二位を占めていることは間違いないでしょう。もし同時に壊れることがあれば、私は新品を購入しますね。iBookくらいなら、その方が安いんじゃないかと思います。
さて、本題。こないだコンピュータを起動しようと電源ボタンを押したら、なんだか反応しない。もしかしたら、前日のシャットダウンがうまくいってなかったんだろうかと、心配しながらボタンを長押ししたら、ハードディスクのシーク音なのかな、かしゃっという軽い音とともに電源が入りました。
けど、普通この状態では、Macintosh特有の起動音があるはずなのですが、それを聞いた覚えがありません。なんかいやな予感がするなと思って起動中の画面を見たら、なんと真っ暗だったんですね。いや、真っ暗といっても液晶は問題ありません。くらい画面にうっすらと像が見えます。ログインウィンドウが表示されることを確認して、一旦正規の方法でシャットダウンしました。
もう一度起動しようとしますが、やっぱり起動音が鳴りません。Macintoshの起動音はハードウェアのチェックが完了したことを報告する意味もありまして、だからもしからしたら、どこかに不良が発生したのかと思いました。相変わらず画面は暗いまま。これと似た症状は、職場のノートPCで何度か見ています。バックライト切れ。液晶パネルの向こう側から明るく画面を照らすライト、それが切れたのだと直感しました。
バックライトは依然点灯しないまま、とりあえずログインしました。問題なく通常の起動プロセスをたどっているようで、見難いことを我慢すれば使用に不都合はなさそうです。いや、画面が見えないだけで充分不都合か。この時点で、AppleCare Protection Planに加入していなかったことを後悔しはじめています。iBook購入時に実施されたアップルのアンケートで、AppleCareに入らなかった理由として、今まで故障したことがないから、なんて書いたことが思い出されます。そうだよ、今までは今まで。けれど、故障はいつ何時発生するかわからないから怖いのです。
バックライトの故障といっても、蛍光管だけ交換するということはないでしょう。きっとパネルを全部交換するとなれば、十万円弱は覚悟しないといけません。先日、液晶パネルが真っ二つになったiBook G4の写真を見たところで、そいつの修理には九万円かかるとかいう話だったように覚えています。そうか、まあ十万はしないか。けど、十万円あったらAyersのギターが買えるじゃんか。はっきりいってショックだなあ――。
そんな風に気落ちして、けれど私はあきらめが悪いのです。バックライトがつかないなら、明るさ調整をしてみたらどうだろう。そう思ってF2キーを押してみたら、なんと、ただ単に明るさが0になっていただけのようじゃないですか。明るさを最大にしたら、なんの問題もありません。そう、単純な話だったのです。
けれど、なんでバックライトがOFFになってしまってたんでしょう。PRAMがクリアされたとかなら、バックライトは最大光量になるのが普通だと思うのですが、だいたい明るさの調整なんて普段しないものなので、設定値が変わってしまうその理由がわかりません。
まあ、問題は解決したからよかったんですが、いったいあれはなぞだったんだろう。謎です。起動音についてもいまだ謎です。
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