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ポッドキャストをするには

 前回、ポッドキャストを聴く側からのレポートをしたのですが、ああいうアマチュアが頑張っているのをみると(聴くと?)、自分もやってみたいなあと思ったりなんぞするから私というやつは危険です。軽はずみに、ちょっとやってみたいと思ってはじめて、結局続かなかったものが山とあるのを忘れたか! いや、忘れてはいないんですが、それでもポッドキャスティングをするというのは、にわかにはあらがえないような魅力があるんです。

 なにが魅力なんでしょうね。それはやっぱり私が音楽なんぞに関わっているからなのか、それとも単なる新しい物好きなのか。いずれにしても、mp3ファイルを作成できて、それを公開できるスペースさえあれば、疑似放送局を開設できるというのは魅力的であると思います。

必要なもの

機材

 仮に私がポッドキャスティングをするとなったら、まず必要なのはPCに音声を取り込むための機材でしょう。実は、私がこの春に買ったWindowsノートにはマイクの入力端子がついているので、昔Walkmanについてきたマイクを流用すれば、録音は不可能ではないと思うのです。といっても、実際に試してみたわけではないので、本当に可能かどうかはわからないんですけどね。さっさと試せばいいんですが、どうもHDDを壊した経験がトラウマになった模様で、なかなか踏み切れないんですね。

 さて、録音できる環境があって、録音した音声ファイルを編集できる環境(フリーソフトウェアで構築できるはずだ)があって、だから私は第一のハードルはクリアしていると考えてよいと思います。

公開スペース

 ポッドキャストを公開するスペースは、例えばSeesaa ブログケロログといったサービスを利用するのもいいですし、あるいは私がもしやるなら、このこととねをそのまま使います。結局の話、ポッドキャスティングというのはRSS 2.0を利用した音声ファイル配信であるわけですから、更新を案内するRSSを用意できるなら、環境はどんなものであったっていいのです。RSSというのも、その実体はXMLファイル――つまりはテキストファイルであるわけですから、いわゆるBlogツールを使わなくてもかまわない。テキストエディタがあればなんとかなるんですね。

 そんなわけで、第二のハードルもクリア。幸い、こととねはテキストばかりでそれほど容量を喰わないから、スペースには充分余裕があります。いや、むしろありすぎです。

コンセプト

 と、こんな具合にポッドキャスト局開設に必要な環境はもう手もとにあるわけでありまして、じゃあこれで開設できるのかといえば、決してそうじゃないんですね。一番必要なものが欠けているのです。それはなにかというと、コンセプトです。

 ポッドキャスティングが曲がりなりにも公衆を対象にした放送であるなら、そこには伝えたいなにかがなければなりません。それも、今私がこうしてテキストでおこなっているようなのではなく、音声ならではの内容があることが望ましく、しかしそうしたものというのは簡単には見つからないものです。

 例えば、私がアクティブな方であったら、音楽家探訪企画は可能であろうと思います。私も音楽に関わって長いので、プロからアマチュアから、そこそこのつながりはないわけではないのです。そういう人を訪ねて、取り組んでいる音楽について話して、ちょっと演奏とかもしてもらって、こういうのを公開できたらきっと面白い!

 けど、こんなことができるのなら、インタビュー企画があんなに寂れている理由がつきません……。

 京都に住んでいることを最大限に利用するという手もありますね。京都には京都の特徴的な音環境があり、環境音を拾い集め、それを解説するようなものができたらきっと面白い! ほら、京都には祇園祭なんてのもあるわけですから!

 けど、こんなことができるのなら、写真企画があんなに滞っている理由がつきません……。

結論

 結局私に足りないものというのは、機材でもなく、公開スペースでもなく、ましてやコンセプトでもなく、結局は熱意を持続させるということ、これ一点だけであるということがわかりました。けど、この最も基本的なことが、最も難しいことであったりもするんですね。

 でも、やっぱりちょっとポッドキャスティングはやってみたいかもなあ。Comme ça du Japonとか聴いてると、本当にそう思うんですよね。でも実際、どうしたもんだろうなあ。


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公開日:2005.07.01
最終更新日:2005.07.16
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