私は自分の写真の管理にFlickrというサイトを利用しているのですが、毎日写真をアップロードするのも骨ですから、Flickrの用意するアップロードツールを使って一度にアップロードしていたんです。けれどこれが微妙に気の利かないものでして、複数の写真のタイトル変更とかできなかったから、同じタイトルの写真が十枚あったとしたら、そのひとつひとつにタイトルをコピー&ペーストしてやる必要があって、でもそんなでもWebブラウザ上で作業するより楽だったので、文句いうでもなく使い続けてきたのです。
とこれが、先日Flickr Uploaderがバージョンアップしまして、しかもオープンソースアプリケーションになったとかで、機能も大幅にアップ。私の長らく求めてきた機能がつきまして、複数の写真に一度にタイトルを付けたり、写真ごとに登録するセットを変更できたり、もうとにかく楽になったのでした。そして、アップロード前に、写真のローテートもできる!
ところが、そこに罠があったのでした。Flickr Uploader 3のローテートは決して使ってはならない、禁断の機能であったのです。
写真をローテートすると、なんとファイルサイズが変更されてしまうのです。ちょっとくらい変わるだろう、なんて程度じゃありません。私の使っているカメラ、GR DIGITALの写真は、最高画質で2.5MBから3MBを超えるくらいのサイズになるのですが、Flickr Uploader 3でローテートすると、だいたい1MB程度に縮んでしまうのです。
おっおー、そいつは困るよ。なんか、データ間引いてるんじゃないだろうね。
ファイルサイズが変わってしまうというのに気付いたのは、Flickr Uploader 3導入から一週間経った日のことでした。Uploaderに表示されるファイルサイズ、えらく縮むなあとは思っていたんですが、それはサムネイルであるとかの、見かけのサイズと思っていたのが大間違いですよ。試しにダウンロードしてみたオリジナルデータ。ばっちりサイズが小さくなっていました。対してローテートせずにあげている写真はというと3MB前後、正味オリジナルサイズであるというわけですが、いや参りましたね。まさかこんなことになろうとは思いもしませんでした。
問題は、その一週間でどれだけの写真をローテートしたかでした。数えてみると、18枚。結構多いな。けれど、そんなにシリアスな写真があったわけではないから、落ち込んだりすることはありませんでした。けれど、サイズが小さくなったということは圧縮率が変えられたとか、そういう変化があったのだと思うのですが、正直そういうの面白くありません。折角、わざわざ最高画質でとっているのに、なんで公開時に劣化させねばならんのだ。というわけで、少しでも写真を取り戻そうと思ったのでした。
とはいっても、手もとにデータが残っているわけではありません。SDはデータを転送した時点で消去してしまいますし、コンピュータにもデータを残しません。そして悪いことに、その日にゴミ箱を空にしたところだったんですね。ああ、これは駄目やわ。完全に取り返しのつかないパターンだ。と思われたのですが、ここに秘策があります。Mac OS X 10.5 Leopardに搭載された新機能、Time Machineの出番ではありませんか!
Time Machineは、一時間ごとにデータのバックアップを自動でとってくれて、それを一定期間保管しておいてくれるのですが、となると、デスクトップに写真データをコピーしてからゴミ箱に捨てられるまでのあいだにTime Machineが動いていたら私の勝ち、Time Machineがデータを確保するより早く捨てていたら私の負けってことになりますね。
Time Machine起動。デスクトップに移動し、狙いのフォルダを開き、ローテートでサイズが変わってしまった写真を復帰させながらどんどん過去に遡っていって、取り戻せた写真の数はというと3枚。少ない! なんか、ちゃっちゃとアップロードして、削除してしまってたみたいですね。残念でした。試しにゴミ箱の中をTime Machineで遡ろうとしてみたら、どうもそれは駄目みたいで、でもまあ仕方がないか。3枚取り戻せただけでもよしとしよう。
こうした経験してみると、Time Machineを活用するには、ちゃっちゃと片付けてしまわないことが正解っぽいですね。一時的なデータと思っていても、最低一時間はそこに置いておいて、Time Machineにバックアップさせておく。なら、デスクトップを片付けるのは、その日の作業が終わった時、コンピュータをスリープさせて自分もスリープしようという、その直前がよさそうです。
< 再び早速再起動 やはり不具合はないに越したことがない >