Dreamweaverに移行してから

 Dreamweaverに移行したのは他でもなく、オブジェクトを配置しスクリプトを組むことで簡単に高品位のインタラクティブな環境を作れるFlashのためでありました。それ以前に使っていたクラリスホームページがバージョンアップしたときに、こともあろうかアップロード時にFlashのファイルを壊してしまうというとんでもない仕様に変わっていたために、当時安く値下げて販促していたDreamweaver 3とFireworks 3のセットを、クラリスホームページに頭に来た勢いで購入。それ以来のDreamweaverユーザーで、現在のバージョンは6.1。5は一体どこに行ったんでしょうね。

移行してがらりと変わった作風

 Dreamweaverに移行したのは大きな転機となりました。それまで以上にFlashをばりばり、と思いきやそうではなく、DreamweaverのHTMLファイルを勝手に書き換えないという、当たり前といえば当たり前の機能の恩恵が想像以上だった。その少し前に使いはじめたiCabというブラウザについていたエラーリポート機能が衝撃で、とにかくそれ以前には知らなかったHTMLにも規則正書法があるという事実を目の当たりに突きつけられて、それがあまりに口惜しいものだからよしと今まで作ったHTMLファイルを順繰りに、まずはTransitionalに、次いでStrictに書き換えていった。これはまさにDreamweaverの、HTMLを勝手に誤ったかたちに書き換えないというお行儀の良さあってのことで、出会っていたのが巷にあふれるお行儀悪いソフトではなくDreamweaverで本当によかったと、今なお思うのであります。

 そんなわけで、実はDreamweaverをDreamweaverらしくは使っていないのです。Dreamweaverといえば、FireworksやFlashと連携させて、画像ばりばりのインタラクティビティにあふれたサイトづくり、てなもんですが、Dreamweaverに加えiCabにも出会っていたことで、すっかり文字偏重、正書法尊重に移っていってしまったのは思いがけないことでした。

 そんなわけで、Dreamweaverに備わっている多彩な機能の大半を使わず、ほとんどコードビューで作業している、いや大掛かりな作業はテキストエディタmiでやってるという始末。ちょっとしたことは、いちいちmiを立ち上げるのが面倒くさいのでDreamweaver上で処理しますが、――って言ってるのがすでにおかしい。なんというのか、Dreamweaverは便利な環境であるのは確かですが、大量のファイルを処理するにはさすがに重量級すぎて使いにくい。

 じゃあ、Dreamweaverはなにに便利というのか。

サイト管理にDreamweaver

 結局Dreamweaverの便利というのは、サイト管理にこそ尽きるのではないでしょうか。

 大量のHTMLファイル、――それこそ1000ファイルを超えたりする――があったときなど、全ファイルに対して一括置換を行いたい、あるフレーズにマッチするものを探したい、なんて時にはすごく便利。そりゃもちろん一定の書式によらないものは見つけられませんよ。けれど属性値で検索とか、ある属性値を持つ要素に別の属性をセットとか、要素のネスト関係で検索とか、テキスト内容で検索して属性値をセットとか、とにかくいろんな検索置換法が用意されていて、後で一気にaccesskey属性値をセットしたいとか言うときに非常に便利なのです。

 そしてアップロード時にサーバ上のファイルとローカルのファイルのタイムスタンプを比較して、差分だけアップロードというのももちろん可能で、アップロード対象ファイル一覧からアップロードするものしないものを選択できるのも非常に便利です。

 このように、肥大化する一方のサイトを管理し運営するうえで便利な機能が満載のDreamweaverです。

 とはいうものの、本当はこれは個人で使うようなソフトじゃなくて、仕事とかで役割を分担し大規模なサイトを管理運営する時に、グループウェアとして使うべきもののような気がしてなりません。だから個人で使っているうちは、どんなに頑張ってもDreamweaverをパワフルに使いこなすというのは無理なような、――気がします。

たまには役に立つ情報

 DreamweaverがMX(バージョン6.0)になって困ったのは、キーボードショートカットをDreamweaver 3のものと同じにしても、ビューの切り替えのショートカットの変更が反映されないことでした。

 MXにおけるビューの切り替えショートカットは、Command+`なのですが、この`というのがShiftキーを押しながら@なもんだから、結果としてショートカットが働かない。しかもキーボードショートカットを、旧来のOption+tabに変更しようとしても、一体なにが悪いというのか、変更は無視されてしまい依然ビューの切り替えのショートカットはCommand+`のままなのです。

 これはデザインビューコードビューを頻繁に往き来するユーザにとっては由々しき自体です。なにが悲しくて、いちいちマウスでウィンドウ上部にあるビュー切り替えボタンなぞ押さなならんのじゃ。と悲しい叫びを上げた日々があったものでした。

 そんなユーザに朗報、ビューの切り替えショートカットを変更する方法があるのです。ただマクロメディアの推奨する方法でないのは確か。各個人の自己責任の上で行ってください、という類いの方法です(つまりこの方法によって生じた不具合不利益に関しこととねでは責任を負いかねます、ということです)。

ビューの切り替えショートカットの変更方法

 ビューの切り替えショートカットの変更は、Dreamweaver上からは行いません。Dreamweaverのショートカットに関する設定ファイルを直接開き、直接書き換えます。だもんで、これをやってDreamweaverが不安定になっても、マクロメディアは知らないと言っています。だから書き換える前に該当ファイルのバックアップをとっておくくらいの慎重さは必要でしょう。

  1. メニュー関連設定ファイルを探す

    Dreamweaverのメニューに関する設定ファイルを探します。

    Dreamweaver MXフォルダ内のConfigurationというフォルダがあるので、それを開いてMunusフォルダを開く。munus.xmlというファイルが見付かります。

  2. munus.xmlを書き換える

    munus.xmlをテキストエディタで開きます。

    munus.xmlにDreamweaverのメニュー、ショートカットに関する設定が書かれているので、これを書き換えます。

    「ビューの切り替え」で検索をかけると、6.0では1706行目あたり、6.1では1708行目あたりにビューの切り替えに関する設定が書かれているので、そのkey="Ctrl+`"を書き換えます。

    僕はもちろん、key="Opt+Tab"に書き換えました。

  3. ショートカットがバッティングしていないか確認する

    ただしこのままではkey="Opt+Tab"は他のショートカットとバッティングするので、そちらももれなく変更するようにしましょう。ショートカットは他のショートカットとかぶらないようにしなければならないので、変更したショートカットをキーにして検索しておくくらいの用心は必要です。

 ともあれ以上の操作で、Dreamweaverのショートカットを変更することが出来ます。

 しかし、6.1にマイナーバージョンアップしたら直ると思ってたのに、直ってなくてびっくりしました。


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公開日:2003.05.05
最終更新日:2003.05.05
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