その後の動き

 予告なしに一万円が引き落とされていた件の続報、その後の動きについてお伝えします。といっても、事態に進展といえるようなものは、まったくといっていいほどありません。引き落としに対する問い合わせに回答は得られたものの、返金してほしいという要求にはいまだ返答なく、またホスティングの解約及びドメインの移管に関する問い合わせにもまだ返答がありません。この返答の遅さは、この企業においてはもはや普通でありますが、しかしこのまま倒産するのではないか、そんな不安さえある現状においては、この遅さが致命的と感じられます。情報はいまだ少なく、それが不安をより一層に駆り立てる。嫌な循環に入りつつあることを感じさせます。

 さて、そんな状況において、とりあえず自分にできることをやっておこう、そのように考えて、となるとまずはこれ以上の出金を阻止する必要があるだろう。銀行窓口におもむいて、自動払込利用廃止届書を書いてきました。

 これは一体なにかというと、私の引き落とされたのは銀行口座からであるわけですが、これは私の口座から相手の口座に自動払込をお願いしますよ、という契約があるからこそ可能になるわけで、つまりその自動払込の契約を破棄しようというわけです。ただこれにも問題があって、この契約における私の相手というのは、問題企業ではなく、集金代行業者であるのです。信販会社ですね。私はその信販会社を利用していませんが、もしこの問題企業のほかにこの信販会社を通じて出金する契約があったとしたら、もろともに支払いがストップしちゃうわけですね。私の信用に関わる問題であるわけです。これまで、口座に金を切らさず、いつも必要額が支払日にはきちんと落ちるようにしてきた、その実績が反故にされかねない。そうなれば、ブラックリスト入りに一歩前進でありますよ。将来、新しくカードを作る、あるいはなんらかの支払い契約をしようというときに不利になりかねません。これは困ったなあ。でも、私の口座から引き落とされるものといったら、あれとこれとそれと問題のそいつくらいだから、よし大丈夫だ、自動払込利用廃止届書にばっちり判をついて、提出してきました。

 利用廃止月は平成21年1月から、すなわち今月です。すぐに効力を発揮するわけではないとはいえ、これを提出したという事実は後になにかの力になるかも知れません。なので写しをもらってきて、必要があれば、消費生活安全センターにFAXするつもりです。

 帰宅後は、その自動払込を停止した相手方、信販会社に連絡をいれて、この件に関し、御社からの引き落としを廃止する手続きをとりました。つきましては、私の口座と関連している支払いがほかにないか確認していただけませんか、お願いしてみたら、問題企業のもののみですとの回答。これでさらなる引き落としにおびえることはなくなりました。実際に廃止されるまでにさらなる出金があったらどうしよう、それは本当に心配なことですが、それに関しては多分大丈夫。というのは、その信販会社の約定日、出金等のなされる日のことですが、それは毎月の27日なのだそうで、届書を出したのが1月7日、いくらなんでも二十日もあれば止まるだろう。止まればいいな。そう思っています。

 以上、銀行口座については一段落がついて、次はクレジットカードの心配ですね。私は、その問題企業にクレジットカード番号も預けているのですよ。なんという間抜けなんだ、我ながらそう思いますが、毎月のホスティングにかかる費用の支払いをカードで決済していたんですね。これについてはwebで状況を確認できるとはいえ、正直今後が心配です。なので、この件が片づいたら、カード番号の変更を依頼するなど、なんらかの防衛が必要になるかも知れません。

 今回のケースについては、マスコミがいくつか調べはじめているという話も聞きます。また、総務省が事態の把握をしようと、被害情報の収集をしているらしいとも聞きます。だから、早く総務省に連絡したいんだけど、平日日中だけだもんなあ……。そう何日も休んでられないので、けど総務省か、今の職場って総務省とやりとりがあったような? どうだっけ? まあいいや、明日にでも確認してみよう。うまくいきゃ、直通だな。

 もしこの件についてなんらかの犯罪性が立証されるようなことにでもなれば、っていうのは、カード情報付きで個人情報が流出したら、いつまたこんな感じで不当な請求がされるかも知れない。事業者が違えば成立しないだろう、というようにも思うのですが、事業を引き継いだ関係企業という体裁を整えられたとしたら可能なんじゃないのか? いや、私はそこまではないだろうと思っているんですが、しかしここまで心配している人もいるのです。それこそなにかあってからでは遅いので、とにかく打てる手は打たないといけないな、不安というものはどうしても伝染するものでありますからね、そういう気持ちにさせてくれる事案であります。

 しかし、こういう事案に巻き込まれてみてわかったのですが、今、私たちが普通に暮しているこの社会というものは、つくづく性善説にもとづくものであるのですね。金融、クレジットなんかでいう信用なんてものは、ちょっとした悪意によって簡単に吹き飛ぶものなのですね。普段、クレジットの信用といえば、支払いをする側、つまり私ですが、そちらが揺らぐことがあったとしても、その反対はないと思っていた。それが、企業の側から揺らぐこともあるのだなあと、それも日本で普通に営業している企業ですよ、本当にこんなことはありうることなんだ、ちょっと勉強になりました。そして、少し人の悪さ、猜疑心といったらいいでしょうか、人というものを信用しない気持ちが強くなりました。ああ、いやですね、いやですよ。でも、それは仕方がない。人を見れば泥棒と思えだなんて、そんなこと考えたくもなかった。しかし、人間は窮すれば泥棒にもなる、不当な手段、本来なら使わなかっただろう後ろめたいことに手を出すこともあるのだということを、実地で学んだ、学ばされたように思います。

 もし、今回のことが事件になったら、カード会社の方から番号変更の依頼があるかも知れませんね。その時にはもちろん応じるつもりですが、しかし今後、カードを使うのがちょっと怖くなりそうです。それと、今回の集金を代行していた信販会社ですが、万一を考えて、この会社が関わる決済は忌避することになりそうな気がします。業界大手なんだけどなあ。けれど、どんなに大きくとも、簡単なことで信用が崩れるということはある。当たり前のことなんですが、その当たり前をこれほどまでに痛感させられたこともまたなかったと思います。


<   >

わたしの愛した機械へ トップページに戻る

公開日:2009.01.08
最終更新日:2009.01.08
webmaster@kototone.jp
Creative Commons License
こととねは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンス(表示 - 継承 2.1 日本)の下でライセンスされています。