進展

 現在、こととねにおける最もホットな話題、勝手に一万円が引き落とされてしまった件でありますが、今日、少し進展がありました。まずは、新聞記事の紹介から。

 私は今日、楽器店にいくために少し早起きしたので、朝の時点で確認したのは読売新聞の記事でありました。ここにはネット料金とありますが、私が引き落としを受けた口座に関しては冊子の購読のみの契約しかありませんでしたから、この表現は微妙に違っています。

 この記事は、はからずも昨日の私の疑問、

本当にどれだけの広がりをもっているのだろう。数千人単位? それとも万単位?

に答えてくれることとなりました。二万人、まさに万単位であったのですね。気付いている人間は想像していたとおり少なく、総務省には二十件程度、信販会社には二百件程度の問い合わせ、相談が寄せられていたそうです。この数は私の想像していた以上に少なくて、もちろんそうした機関に相談せず直接交渉に出ている人もいるでしょうから、気付いている人はもうちょっと多いと思う。けれど、それでも一割にもはるかに満たない数でしょう。

 後者の記事、時事通信のものですが、この値上げに関しては、以前ちょっと触れたことがあります。もとからあまり安いとはいえない額先日値上げされた。この時もサブマリン値上げだったので、ちょっと待ってよとは思ったんだけど、特に文句を表明するでもなく、より安価なサービスに移行するだけですませた。けれど、これがまずかったのかも知れませんね。サブマリン値上げでも特にクレームは出なかった、気付いているのかいないのかはわからないけれど、諾々と支払うユーザーが多かった。じゃあサブマリン課金もいけるんじゃない? そう考えたかどうかはわかりません。だって、そもそもなんでこんなことしたか、それさえ理解できないんだもの。どう考えても、受け入れられるようなやり方じゃないでしょう。少なくとも、私の商慣習の常識では、こんなのありえません。ですが、それをやっちゃった。私の常識では、こういったことをすると信用が失われる。商売において信用を失うことはまさしく致命的。だって、信用取引できなくなっちゃうじゃないですか。手形や買い掛けもだめになっちゃうんじゃないの? 私でさえそう思うんだから、これを決断実行した人だってわかってたと思うんですよ。でもやった。なぜかと考えると、それはよほど切羽詰った状況があったとしか思えないんですね。

 前者の記事については、こととねの読者の方からも情報が寄せられまして、わお、読んでくださってる方って現実に存在していたんだ! そっちに驚くのもどうかと思いますが、本当にありがとうございます。これまで、具体的な企業名等は伏せてきましたが、ドンピシャでした。っていうか、類似事案ってそもそもないですよね。本当に特異な事案であると思います。

 さて、最後にもうひとつ。メールに対する返信、ありました。返金対応しますとのこと。ただし、具体的な日付けなどは書かれておらず、ですがまあ信用しておこうと思います。最悪返ってこないだろうという覚悟は、気付いた初日にとっくにすませてあります。こうして覚悟さえ決まっていれば、あとは割と落ち着いていられるものだとわかりました。ニュースを見て、はじめて気付いた、そうした人はまさしく寝耳に水であったわけで、覚悟どころではないと思いますが、気持ちはわかります。私だって被害者のひとりですからね。

 現時点における私の希望は、この業者が健全性を取り戻して事業継続をしてくれること、その一点です。事件性があるとして立件されるようなこともあるかも知れませんし、誰かが罪に問われたりすることもあるかも知れませんが、ですが企業としては存続して欲しいなと思っています。だって、そうじゃないとドメインの移転がスムーズにいかないかも知れませんしね。まあそれはちょっと悪意のある冗談としましても、健全性さえ取り戻されるのならば、続いてくれること自体はかまわないのです。ただ、正直なところ、それは難しいのではないかと思っています。


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公開日:2009.01.10
最終更新日:2009.01.10
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