カルドセプト セカンド エキスパンション

マルセスブルク 戦略基本編

 先達て行われたマルセスブルクでの対戦会を経て、このマップでの戦い方が少し見えてきたように思う。それを、なんどかに分けて紹介したい。

なにはなくとも魔力

 カルドセプトにおいて、最も大切なものは魔力である。魔力がなければカードも切れない。土地への投資もできず、もちろん目標魔力に達しないというのも必至である。なので、なにはなくとも魔力を得る手段を講じてみよう。

周回で稼ぐ

 周回で稼ぐ、これが最もオーソドックスな魔力入手手段であろう。砦通過ボーナス及び周回ボーナス、これをできるだけ早く、多く得るためには、ダイス目を増やすスペル、周回を楽にするスペルを利用するのが最も手っ取り早い。つまり、ホーリーワードXやフライ、ヘイスト、パーミッションを入れるということになる。

パーミッション

 パーミッションは、城を中心として南北に二分割されるマルセスブルクにおいては、かなり有力なスペルである。北ないし南を中心にまわることで、効率のよい自領への投資も可能だ。ただし、砦通過前にこれを使うと砦通過ボーナスを得られないため、カードを引いてきたタイミングによっては、すぐに使えないということも充分ありえる。さらに、メズマライズの対象ともなりやすいため、下手をすると敵に塩を送る結果にもなりかねないので、注意は必要かも知れない。

 これが手札にだぶついたと思ったら、メズマライズ出現以前に切ってしまっておくのがよいかも知れない。僕なら多分切る。

ホーリーワード

 敵に使うことによって、高額土地にはめるのも可能なホーリーワード。攻守に使える非常に便利なスペルであるが、使うタイミングの難しい0、1、2、3あたりは今回は不要だろう。うかつに敵を誘って、高額土地を奪われたら洒落にならない。なので、入れるとしたら6以上、できればXを四枚欲しい。

 ダイス目の最大値が7のマルセスブルクにおいては、ホーリーワード6の旨味は少ない。加えて、二ターンにわたりダイス目を6-8にするヘイストも、さほど期待できない。二ターン後の合計ダイスは、ホーリーワードXとさほど変わらないのだから、ヘイストを入れる分、ホーリーワードXを増やしたい。

 なので入れるのなら、ホーリーワードX四枚にフライ数枚、ホーリーワード6の変わりにホーリーラマというのは如何か?

戦闘で稼ぐ

 与ダメージ値に2を掛けた魔力を分捕るバンディットだが、今回はあまり旨味がないように思う。これは、長らくバンディットのよき相棒として活躍してくれたスチームギアの値上げが影響しているのではなかろうか。バンディット+スチームギアで、70ダメージ。140Gから経費の80Gを引くと、収入は60G。なんかやってられない。コロッサスでいくと、180G-140Gの収入40G。エグゼクターを使って、180G-80Gというのが一番いいのだろうが、なんだか面倒くさい。こんなことなら、素直にコーンフォークかマミーの遺産に期待したい。

 特に、コーンフォークの遺産は200G固定なので、序盤の収入減としてかなり期待できる。さらにこれにゴールドグースを加えれば、+400Gの計600Gを入手可能。連鎖の少ないLv. 4土地の支払いくらいならなんとかなる。こういった緊急時も助けになるコーンフォーク。防御型のマミーではこうはいかない。

 とかいいながら、以外と戦闘の発生しにくい印象のあるマルセスブルクでは、このやり方で稼ぐのは、以外と効率が悪い。積極的に攻め込んでいくのも妙であるし、結局実践の場では、最後の方までコーンフォークが生き残っていたりして、加えて高レベル地を守っていたりもして、以外と死ににくいという印象を強くしただけだったりして。

ゴールドトーテムで稼ぐ

 書いてはみたけれど、正直ゴールドトーテムで稼ぐというのは効率の面でどうかと思う。領地能力を使う必要があるので、配置後二周目以降に使うというのが基本であるし、でも領地能力を使うくらいならクリーチャーを配置あるいは土地レベルを上げたいという状況の方が多いはず。それに、せっかく取った土地を失うのももったいなく思うし、守るには絶対的に適していない。防御型なので、土地が埋まっていく後半に引いたりなんかしたらもう捨てる以外に道はない。

 なので、これはお勧めしません。守れるマミーの方がなんぼもまし。

なにはなくとも土地

 護符の使えないこのマップでは、どれだけ土地を集められるかが勝敗を分けるといっても過言ではない。なので、効率良く土地を集められるクリーチャーをブックには入れておきたい。

土地を確保しやすいクリーチャー

 土地確保に向いているクリーチャーといえば、配置後に好きな土地に移動できるものや、増加するもの、領地能力でクリーチャーの配置を行えるものなどをあげることができるだろう。けれど、どう考えても生き残りにくいパウダーイーターや配置の難しいグーバクイーンは使いやすいとは思えない。なので、ドリアードやワイバーン、ホーリーラマといった、自属性の土地へ飛んでいけるクリーチャーや、バ=アルを召喚できるコンジャラーが便利。

 では、一体どちらを使うのがよいのだろうか。

汎用性の高い移動クリーチャー

 前者、ドリアード、ワイバーン、ホーリーラマといった移動系クリーチャーは、いろいろに使いまわせる汎用性があって便利である。能力もそこそこ高く先制を持つワイバーンは攻守ともに優れているし、ホーリーラマはその領地能力が意外な窮地を救ってくれる。中途半端な印象のあるドリアードも、援護能力を持つので結構守りに固く使い勝手は悪くない。

 なので、自分の使いたい属性が地あるいは風なら、これらのどれかを含めておいても悪くないだろう。僕は、ホーリーラマが好きだ。

守りに固いコンジャラー

 守りに固いといっても、コンジャラーが固いわけではない。固いのは、召喚後のバ=アルである。能力高めで先制を持つバ=アルは、攻めにも守りにも有利。火属性領地がなくてもいきなり召喚できるわけだから、コスト面での問題もあまり気にならない。こいつを高額土地に居座らせるのに成功したなら、戦闘終了後のカード破壊もなんのその。いくらでもかかってきやがれという気になるというもんだ。

 ただし、全てはバ=アルを召喚してからの話である。といっても、コンジャラー自体にも巻物強打能力があるので、そこそこ使える。でも先達てのコンジャラーを軸にすえたブックでは、巻物入れてなかった。まあそれでも役立ちます。

なにはなくとも連鎖

 魔力及び土地の確保ができれば、後は連鎖をどこまで延ばせるかが重要になる。なので、アップヒーバル、ウェザリング、シンク、ワイルドグロースといった地形変化スペルが活躍する。これ以外ではインフルエンスも安価で便利なのだが、これはうまく連鎖が築けていなければなんの役にも立たない。他人の嫌がらせに使おうにも、連鎖が伸びてしまったりする危険もあったりして。だから安定性のある各属性への地形変化スペルが安心だろう。敵が別属性で連鎖を作ってたら、牽制にも使えるのが便利。同属性なら、どうしようもないのだけれど。

 リバイアサンが使えるクリーチャーなら最高なんだけれども、意外と使い勝手が悪い。セカンドからは武器が使えるからよさそうに思えるのだが、なかなかそういう機会が訪れたこともない。素直に地形変化、が一番よさそうだ。

基本戦略、まとめ

 結局、マルセスブルクにおいての基本戦略は、

  1. 魔力をためる
  2. 土地を確保
  3. 連鎖を作る

の三つに尽きるといってもいいだろう。すなわち、カルドセプトの基本であるところが重要であるといってもいい。四人対戦で、この小マップで、序盤にどれだけ土地をとれるかが重要になる。だから一周目にホーリーワードXやパーミッションが集中すると、後半土地の不足に苦しむかも知れない。もちろん、スペル・アイテム過多のブックでも同様だ。リンカネーションの弱体化したセカンド・エキスパンションでは、ブックのクリーチャー、スペル比率に心を砕くのが最重要事項といえる。


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公開日:2002.10.20
最終更新日:2002.10.31
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