一念発起フランス語

仏語作文で覚える単語と文例

授業は六回目、そろそろ慣れないと……

 授業六回目にして、ついに遅刻! バスに乗るつもりでゆっくり出たらば、そのバスが全然来ないってどういうこと? そのバス停には三系統の路線が集まるので、いつもは全然待つことなくすいすいとバスがやってくる。なのに、今日に限ってバスが全然来なかった…… 遅刻だ! ちきしょー、フランス語だけはなにより真面目に取り組みたかったのに――。

 けれど今日も人がやたら少なかったので、先生が待っていてくださった。ありがたい。バスには遅れたけど、授業の始まりには遅れなかったよ――!

 今日も疲れ気味で参加だけれど、前回前々回に比べれば、ずっと頭が冴えていたとみえる。というのは、いつもどおり全然聞き取れないフランス語の会話が、それでも少しずつ分かるようになってきていたからです。なにがよかったのか? 多分、どこか力を抜いたからでしょう。けれど、直接自分に語りかけられると途端に訳がわからなくなる。なぜか? それは、緊張してどぎまぎしてしまうこともあるんでしょうけど、原因はそれだけじゃない。原因は、微に細に深く分け入って理解したいという僕の性質なのです。

 普通人は、伝えたいところを、フレーズにして相手に渡します。大抵一フレーズにひとつのトピックがあるといってよろしい。そして普通会話においては単文が次々と重ねられ、複文で話されることはほとんどないといっていいでしょう。だから、フレーズごとに理解して、全体を把握するのが重要なのに、僕は細かく単語レベルまで精査して、それらを全体との関連のもとに理解しようとするから、分からなくなるんです。難しくないものを、難しく難しく考えている。いやあ、駄目ですよ。

 それが今日の授業中に、たまさか上のような話が出たのでした。聞き取りの問題、シチュエーションは旅行代理店での会話。電話上のダイアログを聞いて、誰が、なにについて話しているかを聞き取るというものです。その聞き取りが難しい。というのも、ものすごい早口なんですよね。こんなの、ほんとに聞き取れるのかという動揺が、主に自分の間で広がるのを見て先生は、このようなことをおっしゃったのでした。

 こういう会話というものは、全部が全部重要じゃなくて、要点要点が強調されるものだから、それをつかみ取ればよい。映画を見るときだって、全部の言葉言葉を追っているわけじゃないのだ、ということでした。

 ああ、そうなのかと安心しながら、会話における上達のこつはこれであるなと、要点をうまく聞き取るということにほかならないと理解したのでした。あとは、実践に映すだけですね。

 ちなみにわたくし、映画を見るときでも会話をするときでも、あらゆる言葉一語一語を追っております。もしかしたら、異常なのでしょうか?

フランス語で作文をする

 フランス語上達のための作戦として、比較的早めに僕が取り組んだのが、フランス語で作文をするというものでした。

手紙を書く

 フランス語作文の最初の試みとしてフランス語文通をしようと思い、また実際始めたのですが、テンポの速くかつざっくばらんなフランス語が出てくる文通というのは、非常にハードルが高かった。早い段階で、断念してしまいましたよ。途中でいきなり途切れてしまったわけで、その時の文通相手には申し訳もありません。

 でも、文通というのは悪い手段じゃないんですよ。昔英語で文通をしていたことがありました。今から考えると、その時が僕の英語力のピークでした。毎日毎日、英語をがんがん読んで書いていたんですから、そりゃ語彙も増えます、言い回しも覚えます。本当に力になりました。で、フランス語でそれをやろうとしたんだけど、やっぱり難しかった。今ならできると思うんだけど、今は時間がなくて残念。世の中というのはうまくいきません。

 文通といえば昔ながらの手紙でやり取りするというのも素敵ですが、もっと手軽にもっと便利にやりたいなら、e-mailを利用するのがいいでしょう。文通相手の募集は、Yahoo! France なんかの該当ディレクトリで、よさそうな文通相手募集サイトを見つけるといい。リストからよさそうな相手を見つけてメールを出してもよいし、自分から募集リストに名を連ねてみるのもまたよいでしょう。ちなみに該当ディレクトリは、Correspondants です。文通相手を求めておいでなら、挑戦してみるのも如何でしょう?

 文通のこつとしては、よく使うフレーズを、事前に用意しておくと便利です。自己紹介なんかは基本文例を作成しておいて、相手のアプローチに応じ少しずつ変化させるのがいい。でないと、山ほどのメールが来たときなんかは、さばききれないなんてことになります。そして、普段から人に伝えられるトピックを用意しておく。できれば相手の興味あるものを用意したい。そして、話すだけじゃなくて時には相手のことを聞くことも大切です。僕はこのあたりがどうもうまくなくて、調整に非常に心を砕きましたとも。

 文通の基本は、使っている言語に関係なく、どんな国でも共通だと思います。なので、このあたりはご自分で模索されるといいでしょう。できるだけ、趣味や興味など、自分と関わりの多い人と文通されるのがお勧めですよ。というか、そうでないと到底話が続きませんったら。でもうまく対話できるようになると、自分の興味のあることを充足できると同時に、関連の語彙、用例が増えます。楽しみと勉強を同時にこなせるわけで、しかもやたら力がつくときていますから、これは本当にお勧めの方法です。

 ただ、大変なのも確か。筆無精の人には、ちょっと難しいかも知れませんね。僕は――僕は、ちょっと筆無精な性質です。

技術上の注意点

 フランス語にはアクサン付きアルファベがありますので、これを扱える文字コードでもってメールを送る必要があります。最近では、Unicodeという多言語を扱える文字コードが実用的なレベルにまでなっています。日本語の混在も可能であるなど、Unicodeは非常に理想的なものではありますが、古いメーラーだとこれを解釈できないかも知れません。だからiso-8859-1(Latin1)という文字コードを使うのをお勧めします。後者では残念ながら日本語の混在は不可能ですが、フランス語のやり取りをするのなら、これで充分ともいえるでしょう。

 アクサン付きアルファベの入力方法に関しては、コンピュータとフランス語のいい関係 キー入力編を参考にしてください。


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公開日:2002.05.25
最終更新日:2002.06.02
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