日仏学館を出てもう一月が経ったわけですが、授業のスタイルは未だ落ち着いていないのです。というのも、先生が替わってまだ一ヶ月足らず。先生には先生のやりやすい授業スタイルがあり、それがあくまでも我々が今まで受けてきたやり方(僕にとっては前任者のスタイルであるわけですが)と異なることに起因しています。僕は先生ごとにやり方が違うのは当然だと思っているので、別段違いがあったとしてもそんなもんだと受け止めてしまうのですが、テキストに添わないのもありだろうと思うわけです。ですが今まではテキストの内容に従い教えられて来たようで、そんなわけだからこのテキストでずっと習っていた人にとっては、随分とやりにくいようなのです。
そんなわけで、毎回学生側からは要望が出されて、まだ授業が安定するまでは時間がかかりそう。でも一番の問題は、日仏学館から先生にきちんと引き継ぎがなされていないことのように思います。一体どうなってるのでしょうか、よくはわかりませんが、秋学期には安定するとよいなと思っています。
さて、本日は第二十一課に入りました。でも本来は第十九課までのはずだからこんなに進まなくてもいいんですけど、でもせっかくだからということで第二十一課に入ることになりました。授業のやり方はいつものとおり、テキストを読んでビデオを見る。その後に、テキストを閉じて各フレーズ聞き取り(僕はこれが苦手だ)、そしてエピソードの状況をどれだけ把握できているかの質疑応答です。
今回はこれらに加え文法事項へと進むことになりました。今回のトピックは過去に関してでした。つまり複合過去、半過去、大過去、単純過去、前過去、そして過去における未来を表す条件法現在。出された問題というのは、直説法現在で書かれた主節に、過去や現在、未来という多様な時制で書かれた従属節がぶら下がっているというもの。これを過去にせよというのです。つまり現在は過去に、過去は大過去に、未来は条件法現在に、蝶々は卵になるというわけです。このように基本は簡単なのですが、でも実地となると難しいことがちらほら。というのも半過去と複合過去の使い分け。ことごとく複合過去で書いてしまったら、ことごとく半過去でした。そして難しいのが接続法です。未来が条件法現在になるのはいいんです、条件法現在が条件法過去になるのもいいんです。でも接続法現在が過去になってもそのまま現在であった問題があって、これが非常にまいった。問題の従属節はpourの後に続いていて、文中の人物の希望を表しているので、だから接続法現在。難しいなあ。そのあと先生にその時制が変わらないのは彼女の希望を表しているからですかと質問してみたら、どうやらそれでよかったみたい。このqueがあるために接続法現在ですとのことでした。
一応以下に問題を引用しておきます。腕に覚えのある方は、チャレンジしてください(答えはこのページの最後に)。
- Il affirme qu'il n'a rien compris au film et qu'il retournera
le voir en version originale.
- On raconte qu'elle ne faisait pas grand chose dans la vie mais qu'elle
vient de trouver un travail intéressant.
- Vous savez que “papoter” veut dire “bavarder” en langue
familière et que le radical “pap” exprimerait un mouvement
des lèvres.
- Je suis sûr qu'elle va apprécier le livre que je lui ai
choisi.
- Je sais qu'elle m'a donné le roman qu'elle a écrit
pour que je lui dise ce que j'en pense.
- On me demande, si à leur place, j'aurais utilisé une langue
familière mais je ne sais pas répondre.
外国語学習の方法として、その言葉で書かれた本を読むというものがあります。本にはいろいろなことが書かれておりますから、事柄を知りながら語彙も増やし、なにより生きた言語を知るという点でも有利です。でも初学者中級者にとって講読は難しいものです。ということで、はじめは子ども向けの本から読むのがよさそう。ということで購入したのが、Le petit Nicolasです。
なぜこの本を選んだのかといえば、たまたまいった書店にあったのがこれだったから。でも、最初のページに書かれた文章の平易さ、わかりやすさ、辞書なしでもなんとか大筋がわかるくらいというのは嬉しかった。もちろん分からない単語もたくさんありますよ、ポマードをフランス語でなんというのかなんて、知るわけありませんもの。加えてひとつのトピックが数頁で終わるという手ごろさもよいし、絵も可愛かった。僕はこれを、この本と一緒に買った『白水社ラルース仏和辞典』で読んでいきたい。少しずつでもいいからこれを読んで、フランス語に馴染みたいと思います。
でも本当はレーモン・クノーの詩集を探してたんですけど。対訳詩集とかがあったら、ぜひ買いたいなあ。
< クラス存続の不安が顕在化す プチ・ニコラまだ読んでます >
フランス語の部屋「いつかフランス人に」へ トップページに戻る