今日は待ちに待った、関西日仏学館でのレベルチェックの日。有給も取って準備万端。のはずが、前夜こたつで寝入ってしまったせいで、体調の悪いことったら。いきなり前途多難の予感。こんなで、大丈夫なんでしょうか。
関西日仏学館は、京都の百万遍、京都大学の側にあるという話。どれほどの距離があるかが分からなかったので、三時の約束に一時間ほどの余裕を持たせて、一時に出ることにしました。。日仏学館のWebサイトからバスの系統と地図を書き写して、カメラを下げ、手ぶらでの出発です。
四条河原町に出ると、市バス203系統に乗って一路百万遍を目指します。乗って数分、すでに船を漕ぎはじめていて、なんかいやな予感。バスが銀閣寺道までいったときは、乗り過ごしたのかと怖れました。けれど大丈夫、数駅すぎて、百万遍の停留所で下車しました。
百万遍は、今出川通と東大路通の交点。ここから下がっていく右手に日仏学館はあるはずです。界隈は、まるで京大のキャンパスと見まごうばかりに大学大学して、なにか過ぎたものをうらやましがる気分もちらほらと覚えたのでした。
日仏学館は、その京大じみた界隈のただ中にあります。関西日仏学館と書かれた看板を見つけて僕は、建物が思ったよりも小さいことに驚きながら、玄関と間違えて横手の口をくぐりました。そりゃ、入ったところに受付なんかありゃしない。玄関そばに受付を見つけると、レベルチェック面接を受けるためにうかがったと挨拶し、あまりに早く着いたそのことで、少々受付を驚かせてしまったのでした。
面接を待つというその間。どんな面接にしても、その間中は非常にいやな心持ちになるものです。今回の面接は振り分けるだけのもので、落とすものではないのだと自分に言い聞かせても、まったく効果なし。読む本にも集中できないと来た。悪い兆候です。相手の話すことが、まったく分からなかったらどうしよう……
それはさておき、今日は知人が稲畑ホールでレッスンを受けているという話。いずれフランスに留学するとかいってる友人で、なんに対しても興味津々の僕は、その稲畑ホールを開けて覗いてみた。そうしたら、いました、いましたよ。歌ってますね。よく考えると、彼女の歌っているのを見るのも聞くのも初めてです。でも、レッスンの邪魔をしちゃならんので、ロビーに漏れ聞こえる彼女の歌を聞きながら、本でも読んでおきましょう。というか、落ち着かないのは一緒です。
順番待ちが、一人、二人と減って、次は僕という段になって、レッスンを終えたその娘がロビーに出てきました。ひとしきり挨拶をして、そのフランス人教師に紹介してもらった。というか、なんで Elle est... で紹介しようとするかな…… なにやら混乱している模様であります。
しかし、それはいいんですよ、それは。僕の驚いたのは、彼女のフランス語の上達ぶりです。数カ月前にはようようしゃべるのがやっとという体だったのに、今ではきっと僕よりもよくしゃべるようになっていました。モチベーションがしっかりしているということは、人をこれほどに成長させるのかと、驚愕しつつ、彼女の成長に嫉妬。うむむ、まけんぞ。あんたがフランスに発つまでに、この差を埋めてくれるわ。
でも、このフランス人教師を加えての小セッションは、僕にとってちょっとよかった。落ち着きこそはなかったが、少し腹をくくることができました。それに、中級中級とやけにこだわっていた自分の進度についても、その友人のいう、初級の上になればいいというくらいの気持ちで受けなよの一言で、自然収まってしまった。これは、いいことだったように思う。
ようやく、面接の順番がまわってきました。まずは挨拶から、Bonjour. Bonjour. このへんは、基本中の基本なので問題なしです。
インタビューに入ると、日仏学館で受講したことがあるかと聞かれます。もちろん、答えは Non です。では大学でフランス語を学習したのかと聞かれ、そうだと答えた後に付け加えていきます。今はラジオとテレビで学習していますが、最近怠けるようになりました。
そのやり取りでだいたいのレベルを測ってくれたようで、僕向きの講座を紹介してくれました。けれど、僕は勤めもあるので、平日は少し避けたいところ。この旨伝えると、土曜に開講されている、 Café Crème I と Reflet I が選択肢として浮上してきました。
面接官のフランス人氏のいうことには、 Café Crème I はゆっくり進み、グループでの会話重視、ちょっと簡単かもしれない。Reflet I は、つまりその逆ですね。ビデオのテンポも速い、まさにネイティブスピードであるのだそう。どっちにする? と問われれば、いずれDELF/DALFを受けるのだといってるくらいですから、しり込みなんてしてられません。難しいかも知れないけれど、Reflet I を学びたいと告げました。
そうしたらフランス人氏は、Reflet II も出してきてくれて、説明をしてくれた。一体なんでかと、もっと頑張れとゆったはるのかと、最初は少々いぶかったのですが、どうやらそうではないようで、Reflet I が自分にとって簡単だと思ったら、Reflet II に移ることも可能だと説明してくれたはったんです。とにかく、僕は Reflet I に落ち着くことに。希望の中級には、どうにか入れてもらえたようです。ふぅーっ。
面接が終われば、その結果をもって事務局で登録です。Reflet I でおねがいします、と告げ、登録料と授業料を支払う。その額、四万四千円! 高い、高いです。でも、自分のための投資に、僕は躊躇しないと決めているのですから、四万円やそこらを払うくらい平気の平左ですよ。一緒にテキストも買って、しめて、48.620円。まあ、こんなもんですよ。
帰りは、京都の街中をふらふら観光気分で、写真なんぞを撮りながら。気楽なもんです、気楽なもんですが、頭の中にはフランス人氏のおっしゃられた、おうちできちんと予習してきてね、という言葉がぐるぐる。
ようし頑張るぞ! 自分に、Bon courage! だ。ボンクラーズじゃないぞ。
テキスト Reflet I は、登場人物が三人(グループ)、舞台はパリ。各エピソードは、ビデオのパート(聞き取り)があり、その理解を確かめるパート、そして文法、実践と続きます。構成自体は、非常にオーソドックスなものといえるのではないでしょうか。
なおこのテキストは外国人向けに編まれたもので、日本語による説明、記述は一切ありません。日本語による簡単な説明の冊子が付録している、それだけです。この、非常なストイックさに僕はちょっとくらくら。実に勉強したいと思わせる、素敵なテキストです(ちなみに、日本語がないという点では、Café Crème も同様です)。
テキストは、ビデオ学習と併用するテキストと、練習帳で一組。とりあえずはテキストを読みながら、練習帳をこなすとしましょう。予習しておかないと、本当に取り残されること必至です。
テキスト巻末には、基礎文法と動詞活用表が付録されています。では、練習帳のほうは? 練習帳巻末には、語彙がまとめられていたのでした。その表が素晴らしい。フランス語単語に対照する、各国語単語が一覧にされている。ドイツ語、英語、スペイン語、ポルトガル語、そしてギリシャ語です。これは素晴らしい!
語学マニアの僕にはもーウハウハ!!
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