スパゲティといえば、ミートソースを連想する人も多いのではないでしょうか。学校給食でスパゲティといえばミートソースだったりして、このときの記憶がスパゲティとミートソースを不可分のものとしたのでしょう。トマトベースの挽肉のソース、イタリアではボローニャ風――ボロネーゼといいます。今回は、このボロネーゼソースを作ってみましょう。
二人分の目安です。
あくまでも目安なので、好みに応じて増減させてください。上記のものは、肉が少なめ、野菜が多めになっています。ブイヨンは、固形スープの素を使ってもいいしかつおだしで代用するのも可能です。赤ワインにせよブイヨンにせよ、ここに書かれているとおりにするよりも、目分量で加減しながら加えるほうがよいでしょう。
にんにくは包丁の腹で叩いてつぶし、皮をむきます。
ほかの材料を下ごしらえする前に、にんにくをオリーブオイルとローリエを入れた鍋に入れておきましょう。火にかける必要はありません。時間をかけて、にんにくの香りを移す前段階です。
トマトはボールにあけて、ざっとつぶします。神経質になってつぶさなくても大丈夫。へたや皮は取ってしまいましょう。
みじん切りにします。
オリーブオイルとにんにく、ローリエを入れた鍋を、弱火で熱しはじめます。火が強すぎると、あっという間に焦げてしまうので、注意しましょう。焦がさないように熱しながら、油ににんにくの香りをしっかり移しておきます。
にんにくが色づいてきたら、みじん切りにした玉ねぎ、人参、セロリを加えて中火で炒めます。ここでしっかりと炒めておくのが、おいしく作るこつになります。玉ねぎがきつね色になって、ぐだぐだになるまで、気長に木べらで混ぜながら、炒めましょう。
よく炒めた野菜に挽肉を加え、強火で肉を鍋肌に押し付けるようにして、よく焼きます。火をよく通したほうが肉の旨味が引き立つので、しっかりと肉の色が変わるまで、焼きましょう。
肉に火が通ったら、固まりがないようによくほぐして、赤ワインを加えます。赤ワインは強火でアルコール分をとばし、そのままよく煮詰めます。
赤ワインが煮詰まって水分がなくなったら、つぶしたトマトを一気に鍋に加えます。ざっくりと混ぜ、ブイヨンもここで加えましょう。ここから煮詰めていくのですが、水分が多いので、結構時間がかかります。頃合いを見てパスタをゆでる準備をはじましょう。
焦げつかさないように、時々混ぜてください。ここで灰汁もとっておきましょう。
煮詰まってきて、木べらですくい上げたソースがぽったりと落ちるくらいにまでなったら、塩胡椒で味付けします。ソースのとろみは煮詰め時間で調整します。しっかりとしたソースかさらりとしたのか、好みに応じて仕上がりを決めます。
仕上がる直前に、バジルをきざんでおきます。
火を止めたら、こくを出すためのバターを少量落とします。
器に盛りつけたパスタにソースをかけ、きざみバジルをふってできあがりです。
ボロネーゼは、なにしろ挽肉のソースですので、重めの仕上がりになります。ですので、スパゲティは太めのものがよいでしょう。好みに応じて、パルメジャーノチーズをふり、赤ワインをあわせてやると、おいしくいただけます。