バジルといえば夏が旬。暑い盛りには、バジルの鮮烈な香りが食欲をそそります。そんなバジルをふんだんに使ったペスト・ジェノベーゼは、暑気をはらい心身に活力を与えてくれます。太陽と大地の恵みをそのまま盛りつけたような、ぜいたくな一皿です。
二人分の目安です。
ジェノバ風ペーストのもっとも伝統的なレシピは、バジルと松の実を合わせ、すりつぶすというものです。いいかえれば、他の材料はその基本に付け加えられたもの。好みに応じて、適当に増減するとよいでしょう。
にんにくが効いたものが好きなら一かけ入れるのもありでしょう。油分が苦手なら、オリーブオイルを減らすのもありです。松の実の風味が好きでないというなら、松の実を抜いてみるのもオッケーです。
自分風のレシピを作ってしまうのがよいです。うちでは、松の実を多めにしています。
にんにくを塩とあわせてすり鉢に入れ、すりつぶします。ペースト状になるまで、よくすりつぶします。
にんにくに松の実を加えて、これもよくすりつぶします。
すり鉢にパセリ、バジルを少しずつ加え、ペースト状になるまですりつぶしていきます。塩胡椒で味を整えます。
おろしたパルメジャーノチーズを少しずつ加え、よくすり混ぜます。
オリーブオイルを少しずつ入れながら混ぜ、ペーストをよく延ばします。
出来上がったペスト・ジェノベーゼは、二十分ほど寝かせてできあがりです。
見ていただければ瞭然ですが、順番に材料をすり鉢に入れ、すり下ろすだけで出来上がりです。簡単なのはいいのですが、すりこ木を使う腕はくたくたになります。それでも、その労力に充分見合うだけのおいしさです。
ソース自体が重くなりますので、パスタは太めのものがよくあいます。フェトチーネやペンネもよいですが、1.8mmの標準から2.0mmの太めくらいのスパゲティに合わせたものが、僕は一番好きです。ペーストをパスタに和える場合は、大きめのボウルに入れたパスタにペーストを加え、菜箸等でざっくりと底からかき混ぜるとよいです。