エレキギターのメーカーを選んだ

 さて、レスポールにしようというところまでは決まったのだが、レスポールといっても一口にはいえないものがある。いや、厳密にレスポールというとギブソンから出ているものしかないんだが、これがもうなんていうのか安くなくって、一言でいえば高い、三十万位する。楽器として考えると妥当な値段、むしろ安いくらいなんだけど、今回はちょっと廉価で、でも安かろう悪かろうではないくらいを狙っているのだから、三十万はちょっと出せない。

 ほら、年末調整で返ってくる額ぐらいで買おうと思っていたわけ。だから五六万円くらいで決着つけたかった。となると、おのずと決まってくる。

レスポールのいろんなメーカー

 レスポールではなくレスポールタイプといえという人もいるのだが、ここはひとつレスポールで統一しておこう。そうじゃないと話がややこしい。つまり、ギブソン・レスポールのレプリカとしてのレスポールが、いろんなメーカーからリリースされている。有名どころではエピフォン。あとはバーニーという名前で出ているフェルナンデスや、同じくエドワーズ名義のESPの製品あたりが思い浮かぶ。

 ESPのラインにはグラスルーツというちょっと廉価なものもあるのだけど、ある程度グレードの上のものを考えていたのでこれは遠慮した。同様の理由でバーニーも敬遠した。

また聞いてみた

 買うならエピフォンかエドワーズという感じでまとまりかけてはいたのだけれど、実際のところ、どちらがいいかといえばこれがちょっと難しい。

 エピフォンは現在製造ラインが韓国に移っていて、値段が下がったかわりに質も落ちたというのがもっぱらの評価で、ちょっと前まで日本で作られていた頃のエピフォンがいいというのもよくいわれている話だ。もちろん現在は製造されていないのだが、よく探せば在庫を抱えている店舗が結構ある。買う気になればまだ買えるのだよ。

 エピフォンはギブソンの子会社というか、廉価ブランドで、同様に廉価ブランドのオーヴィルというのがあって、これがよかったらしい。日本製エピフォンよりちょっと定価は高目で、応じて質も高いけれど、まず新品は見つからない。だから中古で探すことになって、値段的にはエピフォン・ジャパンととんとんといったところだ。

 なおこれは人に聞いた話で、人に聞いたといっても、ギター関連の掲示板で教わったことをちょこっとまとめただけである。自分の頭や知識、経験から出た話ではないので、正直話半分に聞く程度にとどめておいて欲しい。

 オーヴィルのレスポールは中古で探すのも億劫だし、いい状態のものが見つかるかどうか分からないし、そもそも自分が目利きじゃないし、さらには中古には抵抗があるという諸理由によってここで脱落した。いやあ、一時期はこれを必死で探そうかとも思ったんだけど、そもそも必死という態度は僕には備わってないみたいで、ある程度の努力で得られる程度にとどまったのだな。

 この時点で、エピフォン・ジャパンとエドワーズの二者択一になっていた。

欲しかったのはカスタム(タイプ)

 買うならカスタムがいいと思っていた。

 カスタムというのは黒に塗装されたものが代表格になっている、ギブソン・レスポールの中でもちょっと上質のラインに当たるが、この辺は好き嫌いなので深く突っ込むと話がややこしい。

 レスポール・スタンダードとカスタムの最大の違いは、ボディバインディングの有無、ボディ材質、指板材の違いなのだが、実をいうとエピフォンのスタンダードとカスタムには違いがほとんどなく、はっきりいって名前がちょっと違うというレベルである。雰囲気やね、雰囲気。対してエドワーズのカスタムは結構気合いが入っていて、表面上のスペックだけ見ると、ギブソンのカスタムに遜色がない。それが九万五千円。エピフォン・ジャパン製は定価八万円なので、仕様差と値段差というのが結構拮抗していて、実に選びにくい。正直どちらでもいいような気がするし、ちょっとこだわりを見せるならエドワーズの方がいいのだろうか。

 結局私はエピフォンに決めたのだが、その決め手というのが実につまらないもので、ギブソン製を除いてレスポール・カスタムとして堂々といってかまわないのはギブソン子会社であるエピフォンあるいはオーヴィルだけ。つまりレスポールタイプのタイプをとりたいだけでエピフォンに決めたのでありました。

 なんて目茶苦茶な理由!

 そんなわけでエピフォン・ジャパン製に決めたのだけれど、実はネット通販でどこよりも安く売っている楽器屋を見つけていたのもポイントが高く、時期は三月、ちょうど決算期であったのが幸いしたのかどうだか、当時破格の59,800円。これより安いのはちょっと見つからなかった。


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公開日:2003.12.07
最終更新日:2003.12.16
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