これはつくづく自分の業みたいなもので、一旦なにかはじめてしまうと、とにかくそればかりになってしまって、つまりギターがそうだというのであるが、それが演奏、技術の方に向かってるうちはなんの問題もないのに、ギターという楽器そのものに向かって仕方ない時期があった。
いろんなギターを、クラシックやフラメンコのもの、エレアコ、そしてエレキギター、調べてみたり写真眺めてみたり、楽器屋で実物を眺めてみたり。自分が主に弾いてるのはドレッドノートタイプのフラットトップギターであるが、なにしろ自分もヤングなのであるから、エレキギターが欲しかったのである。
エレキギターを買おうと思ったのにはもう一つ理由があって、ウクレレ購入動機でも少し触れたんだけど、指先が弦に負けて痛くなっても練習を続けられるように、弦の張力が弱い楽器が欲しかったというわけで、選択肢にはエレキギターも含まれていて、特にギター購入時に選択肢のひとつに上がっていたフェルナンデスのZO-3なんかはかなり有望だったのだけど、結局ウクレレ――ZO-3バリエーションのひとつであるZOLELE――を買うにいたったんだな。
でもさ、でもさ、それでもエレキギターも欲しかったわけですよ。エレキギターといってもバンドやってるわけでもなかったけど、やっぱり今現在におけるギターの重要なバリエーションのひとつであるエレキギターもやりたかったわけだ。だから、ギター購入の時に相談乗ってもらったロックギタリストでもある大学教員に、ZO-3欲しいと思ってるんですよと試しにいったら、ばかやろー、ショートスケールなんてやめとけよ、手が小さいとかならともかく、男の手ならロングスケールいっとけ、音もその方がいいに決まってるといわれてその気になってしまった。
いい加減だな。
ZO-3しか考えてなかった頃は、本当にZO-3以外のエレキギターに無知だったのだが、これを機にちょっと調べてみると、エレキギターには主に三種類の系統があるようだ。
曰く、フェンダーのテレキャスターとストラトキャスター、そしてギブソンのレスポールといわれるモデルだ。もちろんこの他にもいろいろなギターがあるんだけれど、標準的なものといえばこれらになるんだろう。特にストラトとレスポールは二大巨頭、双璧であるといってもいいんじゃないかな。
というわけでこのふたつからどちらを買うか選ばねばならなくなった。
そして相談。相談先はギター関連の大きな掲示板。初心者向きといったらなんですかね? 通常ならここで、好きなギタリストが使ってるのにしとけ、それが一番無難という意見が出てきて終わるのだが、なぜかその時だけは違っていて、断然レスポール派の方が優勢だった。理由は、ミディアムスケール、22フレット仕様が標準で、トレモロユニットが着いていないのでチューニングが安定するなど云々。というわけで、すっかりレスポールを買う気になってしまった。
レスポールにしたのは実はもう一つ理由があるんだけど、まあこれは後日ね。