カポタスト:G7th for classical guitar

 先日お話したとおり、カポを買ってきた。狙い目通りのG7thカポ。緑のパッケージ、新たにお目見えしたクラシックギター用のカポだ。

G7th Classical Guitar Performance Capo

 このG7thのカポは実に画期的なカポで、なにが特徴的であるかというとその使用感だろう。一般にカポというと、ねじやてこの仕掛けでもって取り付け、固定するものという印象があるが、G7thはそういった先入観からはずれている。固定するために、ねじにせよてこにせよ、なにかを操作しなければならないということがないのだ。狙ったフレットにあわせて、そしてくちばしを閉じる。それだけの操作で取り付けが完了する。しかもこの取り付け時の力のいれ具合がそのまま弦を押さえる力になるから、事前に調整したりなどという手間もない。調整不要の極めて使いやすいカポ、それがG7thカポなのだ。

 私は、このG7thカポをすでにひとつ持っていて、フラットトップギターを弾く際に愛用している。もちろんG7thカポはフラットトップにとどまらず、スチール弦を持つギター、エレキギターなどにも使うことができるのだが、しかし残念ながらこれまでクラシックギター用のモデルは出ていなかった。フラットトップギターやエレキギターは指板が若干膨らんでいるため、それ用にデザインされたカポを平らな指板を持つクラシックギターに使うことは望ましいことではない。私にこのカポを勧めてくださった方はクラシックギターを演奏されるのだが、このカポにクラシックギター用のモデルがないことを残念に思っていらした。だが、しかし、今わたしたちは、クラシックギター用のG7thカポを手にすることができるのだ。なんとありがたいことであろうか。私がなにをおいてもこれを買おうと思ったのも仕方ないのである。

G7thカポの使い勝手

 クラシックギター用のG7thカポを早速使ってみた。以下に、その印象を書いてみようと思う。

 まず意外に思ったのは、そのくちばしの仕様変更。フラットトップ用のカポはある程度閉じるとそれ以上動かなくなったのに、クラシック用のカポはというと、弦を押さえる横木にくちばしの先が触れるほどに閉じる。今のG7thカポはみなこんな感じなんだろうか。もしかしたらフラットトップ用のものも、今ではこうした閉じ方をするのかも知れない。

 弦を押さえる横木は、フラットトップ用に比べてわずか1センチ程度長いだけなのだが、それでもギターに取り付けてみると、ぎょっとするほど長く感じる。フラットトップ用をフラメンコギターに取り付けたときは、ぎりぎり第1弦まで届くという感じだったが、クラシックギター用となると余裕を持って余る。しかしそのあまりはくせ者だ。はっきりいって弾きにくい。B7あたりを弾こうとすれば手に当たる。だからといってあまりフレットから離して取り付けるのもまずかろう。要は慣れなのだろうと思うが、果たしてあれに慣れる日がくるのだろうか。まあ、こないことはないだろうとは思うが、だができれば指板の幅に収められればいいのになと思うのは正直なところだ。

 以上に違和感を感じたとはいえ、カポとしての使い勝手は抜群だ。6千円程度と少し高価なカポではあるが、使いやすく、音程の変化も少ないなど、値段分の価値は確かにあると思う。なので、私は躊躇なくG7thカポを買ったというわけさ。後悔なんてするはずもないし、もしこれを壊したりするようなことがあったとしても、きっと同じものを買い直すだろう。と、それくらいに私はこのカポを評価してるのだ。


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公開日:2007.05.28
最終更新日:2007.05.28
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