やっと梅雨の時期を抜けたね。梅雨の間中、室内の湿度は連日70パーセントを越えて、最悪。楽器にも悪けりゃ奏者にも悪いね。なんか鳴らないんだ。そこそこ音は出るんだけど、そこそこどまり。弦の音がそのまんま出ているという感じのする数週間だった。
ようやく梅雨が終わり、湿度がようやく60パーセントを割るようになって、この10パーセントの差は大きい。鳴りが全然違う。ピッキング時にそれほど力を加えなくても、楽器がちゃんと鳴っている。これは実によい感じ。気持ちよく弾けるのだ。
梅雨という過酷な時期を挟んでしまったから、あまり適切な評価はできないかも知れないことをお断りしておく。それに私はピッキングの改善中だ。これら複数の要素が絡み合って、この一ヶ月で楽器の鳴りはおそろしく変わっている。
まず、最初に述べた湿度の変化による鳴りの変化。これはもうなにも付け加える必要はないだろう。だからピッキングの変化に伴う鳴りの変化を中心に話すことになる。
ピッキングのやり方を変えたことで、指から弦に自然に力が移行するようになったのだと思う。音が明るくになった。以前目指していたメロウな音色から、ブリリアントな音に嗜好が変化したということであるかも知れない。しかし薄っぺらな感じはなく、きっちりと鳴って明るいというのは悪くない。それに音の粒立ちがよくなった。輪郭もはっきりとするようになった。
今回のピッキング改善は主にアポヤンドで弾くときのことを想定していたが、アルアイレでも同様に改善があったのはありがたい話で、まあ便宜上アポヤンド、アルアイレと言い分けるけれど、その本質は変わりないということなのだろうと思う。音が素直に出る。ポーンと出る。このおかげで、力まずに弾ける。これは大きな有利なのではないだろうか。
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