定点観測もさすがにもう書くことはなくて、だからそろそろ録音と思うのだけれど、それも簡単にはいかない。けれど、なんとか今やっている曲というのがかたちをなしてきて、はやければ来月、遅くとも再来月くらいには録音できそうな感じになってきた。
さて、曲を弾くようになって、これまでならやろうとしなかったような強いピッキングみたいなのも使うようになって、そしてこれが最大の変化なのだろうと思うのだが、少し爪を伸ばし気味にしている。あまり伸ばすと弦に爪が引っかかって、非常にまずい感じになるのだが、多少くらいなら伸ばした方がいいかも知れないというように考えを変えてきて、それはきっと爪を伸ばした時の出音になれてきたからだ。
最初の頃はおっかなびっくり弾いていたところがあったのかも知れない。爪はほとんど伸ばさず、指頭でばかり弾いていた。これはこれで繊細な感じのいい音が出ていたんだけれども、けれどきっとこれはドレッドノートの本領ではなかったと思う。今、爪を少し伸ばし気味にして、そして以前ならいやだと思った爪の当たる強い音。なれればこういう音もいいと思う。派手めで明るくて、そしてきっとこういう音がこの楽器の持ち味だろうと思うようになった。
今練習している曲はあまり派手さを求めない曲だからこうした要素はおそらくでないと思うけれども、それでもどこかにこうした考え方の変化は表れてくると思う。
そうだ。変化といえば、大事に大事に弾いてきた楽器だが、表板に軽微な傷が二ヶ所ほどできているのを発見して、ショックといえばショックなのだが、楽器は弾いてなんぼなのだから、そして使うということは傷むということでもあるのだから。こうしたことを受け入れられるようになってきた。そしておそらくこういう気持ちの変化は、音に表れると思う。きっとよいほうにあらわれるように思っている。
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