ケースを買った

 友人にねだって、念願のクラシックギターを入手。さあこれをもって外へ行こう、といってもまあ今は冬なので、外出はもうちょっと先の話になるな。けれど、今年はできれば習いに行きたいなどと思っているので、じゃあ、それじゃあケースが必要になるな。実はもらったのは楽器のみで、ケースはなかったのだ。だからケースを買わんといけなかったわけだ。

クラシックのケースいろいろ

 クラシックギターのケースといってもいろいろある。昔ながらのハードケースは頑丈が売りといった感じ。持ち運びの便を考えた軽量ケースも、ソフトケースもあればハードケースもあって、じゃあここで私は自分の求めるポイントを絞っておいたほうがよさそうだ。

 ギターケースに求められるものはなんだろうと考えたとき、まず第一には頑丈さだろう。中に入っている楽器を守れるだけの強度は欲しいと思った。なのでソフトケースは対象外。ソフトケースでも結構大丈夫なものではあるが(レディバードで実証済み)、それでも私には心配だ。だからハードケースが欲しかった。

 丈夫なケースということを第一として、気密がしっかりしているケースはそれだけでいいものだ。なにしろ雨の日に持ち出さなければならないこともあるだろうし、簡単に水が入るようでは楽器に問題がある。なのでしっかりと密封されるものがいいと思う。

 そして、重さだ。私はサックスを吹いていたとき、ヤマハの標準のハードケースで楽器を持ち運んでいて、いや、これが重かったんだよ。楽器、アクセサリ、そしてケース。総重量は8キロ。持ち運ぶのも大変だし、長く下げていると指がしびれてきて、さすがに演奏に支障が出る。フライトケースが欲しい欲しいと思いながら、結局買わずじまいだった。なにしろちゃんとしたケースがもうあるんだから、なかなか新しいのを買う気になれなかった。重いのを我慢し続けた十年弱だったなあ。

 とまあ、そんな経験があるので、今度は軽いケースが欲しかった。だってさ、こないだ買ったアストリアスのD. カスタムにしても、ケースが重いんだ。何キロあるんだろう、計っちゃいないけれど、あれは結構あるね。ギターの場合、最初はいいんだけど、持ち運んでる途中にだんだんつらくなってくる。これはきっとバランスのせいもあると思う。ギターケースのちょっといびつになってる、そういうかたちのせいでだんだん持ってるのがしんどくなるんじゃないかと思っている。

ケースを比較する

 ケースを比較するったって、楽器屋に行ってちょろっと見ただけだから、それほどいろいろなものを見たわけじゃない。けれど軽いのが欲しいといえば、そこそこの重さ、軽いもの、えらく軽いものの三種類が出てきた。ちなみに店というのは梅田ナカイ楽器グランドビル店。向かいの紀伊国屋をちょくちょく利用することもあって、よく顔を出しているのだ。

 さて、一番安いケースは八千円だったかな。これは特に軽いという感じはなく、だから標準なんだろう。次に出てきた軽めのケース、確かに軽い。これは一万数千円。ちょっと値が張る。そして真打ち登場といったようなケースが出てきて、いやこれは驚いた。結構しっかりした印象があるのに、持ってみると羽根のように軽い。これは二万数千円。やっぱり軽量ケースはそれだけ手がかかってるんだろう。軽くなるにしたがって値が張るのは仕方ないと思った。

 今回見たケースは、外観がギターそのままのかたちをしていて、収納ポケットはネックの部分に小さいのがあるだけだ。だから外に持ち出すときは、別にかばんがいるだろう。譜面台や足台、譜面、こうしたものは絶対に入らない。まあこれはいつも背負っているリュックにでも入れりゃいいや。

購入したケースは

 結局購入したのは、一番軽く、つまり一番高いケースだった。名前はミラクルケースといって、ちょっと恥ずかしい名前だなあ。けれど50キロの過重に耐えると聞いて、驚いてしまった。八千円のケースよりも丈夫なんだそうな。値段分の価値はあると思った。

 ただ、これが手持ちのギターに合うかどうかわからない。それが少々不安だったので聞いてみたら、大抵のギターはちゃんとおさまるので大丈夫とのこと。ただし、ネックが大きい楽器、例えばアストリアスとかだと厳しいかもという話だ。アストリアス? 九州のと聞けば、そうだとのこと。確かにあのアストリアスだ。

 むむ、ちょっと困った事態になったと思った。というのも、もし楽器をグレードアップするようなことがあったら、当然アストリアスも候補に上がってくるわけだしな。なので、店頭にあるアストリアスをちょっと入れてもらえないかと頼んでみたら、RMプレリュードで試してくれた。

 実際ヘッドの大きなギターというのは、このら見レスもデルのことをいってたみたいで、けれど心配なくきちんとケースに楽器はおさまった。うん、これはいい傾向である。期限をよくして、このミラクルケースを買って帰った。色は、黒、紺、臙脂とあったが、躊躇なく臙脂に決めた。

YAMAHA No. 45にはどうだったのか

 自宅に帰って一番最初にしたことは、もちろんケースに楽器を入れてみるで、そりゃ当然だ。入らなかったらえらいことだものな。

 結論を端的にいうと、きっちりしっかり楽器は収まって、実によい感じだ。帰り道での感触も、非常に軽く悪くない。軽すぎてバランスの悪く感じたところは、きっと楽器が入ることで改善されるだろう。

 けれどちょっと不安がある。蓋はファスナーで閉めるタイプで、かみ合わせというのか、そういうのがないのだ。なので、もし雨が降れば危険かも知れない。水が入り込む可能性があるかも知れない。急の雨にも対応できるよう気をつけたほうがよさそうだ。


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公開日:2005.01.07
最終更新日:2005.01.07
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