チューナー復活す

 長年愛用してきたチューナーST1000が突然使えなくなって、新しくKORGのチューナーを購入したという話であった。新しいチューナーは、確かに出費ではあったが、しかしやはりどことなくわくわくさせるものである。以前のチューナーが悪かったとはいわない。しかしそれでも、新しい買い物というのは心を浮き立たせるものなのだろう。

 そして、KORGのチューナーOT-12を使ってみて、わかったことがあった。それは――、問題はチューナーにではなく、電源を供給するアダプタにあったということだ。端的にいおう。ACアダプタのケーブルが断線していたのだった。

チューナーが二個

 新しいチューナーに、これまで使ってきた9V ACアダプタを繋いで電源を入れても、チューナーは動こうとしなかったのだ。おかしいと思い、ACアダプタのチューナー側プラグに触れたところ、通電されチューナーが動き出した。これで私は悟ったのだよ。こりゃ断線だ。

 9V電池を出してきて、ST1000にセット。電源を入れれば元気に動き出した。しかし針は動かない。これはきっと、以前裏ぶたを開けた際に、針の調整をする部分に触れたのが原因だろう。再び裏ぶたを開け、OT-12の発振するA音を基準に、針の触れ方を調整してみた。そうしたら、なんら問題なく使えると発覚。そうか、やっぱりチューナーは壊れてなかったんだ!

 最初に蓋を開ける前に、なんで9V電池を使って確認しなかったのかと、ちょいと自己嫌悪。だって電源の端子は基盤に直付けだから、普通に考えて断線とか考えられない。だから、ずっとおかしいと思っていたんだよ。けれど、それでも壊れたと思い込んだんだから、自分の判断力のまずさにがっかりと肩を落とす思いだ。

ACアダプタの線をつなげる

 私は電気には詳しくないので、詳しい人にヘルプを頼んで、ともにACアダプタのどこが悪いのかを確認することにした。私の見立ては、DC側のプラグの付け根。そしてヘルパー氏の見立ても同様。ただその見立ては私よりももっと具体的で、ケーブルの被膜に付いたかすかな跡を見て、ここが断線していると思う。実際に被膜をはいで線を切り、圧着プラグを用いて再結線したら、なんとこの見立てがドンピシャ。断線は解消され、調子よく給電されるようになった。

 てなわけでさ、今わが家には使えるチューナーがふたつ。古いセイコーに新しいKORG。私は、せっかく買ったのだからということでOT-12を使っているが、使えるST1000を眠らせておくのももったいない。

 いや、どちらにしてももったいないよな。はて、どうしたもんかね。

おまけ

 OT-12はすこぶる快調。ダイヤルインターフェイスもわかりやすいし、針式のインジケーターも見やすい。心なしか、発信音も聞き取りやすく感じる(ほんまか)。

 ただ、あの多彩な調律/移調機能はどうにも使用する機会がなさそうだ。ということは、ST1000の機能で本当に充分ということか。あらためて参るな。


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公開日:2005.04.25
最終更新日:2005.04.25
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