iBook G4を欲しいと思った理由は他にもありますが、なかでもiTunesが使えるという理由が大きかったのでした。CDを読み込めるからではなく、CDを焼けるからではなく、mp3ファイルを聞けるからでもなく、その理由というのはまさにネットラジオを聴くのに一番便利だからというもの。ラジオを聴かなかった僕がラジオを聴くようになったのは、以前の職場の仲間の影響でした。その職場にはMac OS X 10.1の入ったマシンがあって、僕のはじめて聴くネットラジオは、まさにそのマシンに入っていたiTunesでのことだったのでした。
iTunesでラジオを聴くのは本当に簡単で、ソースからラジオを選んで、プリセットされてるストリーム(ラジオ局)からよさそうなところを選ぶだけで音楽が流れはじめます。もちろんプリセットされてるもの以外を聴くのも簡単で、その操作を迷うことはまずないでしょう。だって、プリセットされてるのを聴くだけなら、多分普通のラジオよりも簡単で、それ以外を聴くのもラジオ局のURIをコピーしてきて貼り付けるだけで大丈夫。試したことはないんですが、多分ラジオサイトからプレイリストをダウンロードするだけで聴けるようになるんじゃないでしょうか。Real Playerで聴いていたときはそうでしたから、iTunesが駄目ということもないでしょう。
以前はReal Playerで聴いていました。当時の興味はロックだったので、もっぱらStation6070s Classic Rock Radioを聴いていて、これは以前のiTunesにプリセットされていたものです。ですがOS X 10.3のiTunesにはStation6070sが入ってないみたいで、仕方がないからまたお気に入りのラジオ局を探すところからはじめて、そしてついに見つけたのがFolkAlley.comです。
FolkAlley.comはiTunesのコメントによれば、The
best of folk, traditional, celtic, and
world music
なのだそうです。この当時僕はロックばかりではなくて、いろいろな音楽、フォークとかカントリーとかニューミュージック見たいのも聴きたいと熱望していて、そういった要望を一挙に満足させてくれそうなのがFolkAlley.comだったというわけです。
もくろみは見事にあたり、iBook G4購入依頼、ネットラジオといえばFolkAlley.comです。ネットラジオを導入してから、むしろCDは聴かなくなってしまいました。
iTunesはものすごく安定しているところがよいのですよ。ネットラジオというのは不安定なのか、Real PlayerをMac OS 9で使っていたときは、ちょっとしたきっかけでストリームが途切れたりして、また再生するために操作しなければならないということが頻繁で、それが嫌いでした。でもiTunesはそういうことがなく、一旦つなげたらよっぽどストリームが低下しない限り問題なくつながり続けてくれます。
ただですね、以前はストリームが途切れたら音楽聴くのをやめて風呂に入るとか、寝にあがるとかというふうなパターンだったのですが、それがもう使えないんですね。なんとなく終わったから終わりじゃなくて、自分の意志ではっきり終わりを示さなければならない。そういうのが苦手な僕にとりましては、いつまでも音楽を聴いているみたいなことになってしまいそうです。いや、こういうのをiTunesのせいにしちゃいけませんな。
さて、ある日FolkAlley.comで音楽を聴いていたとき、妙に心をとらえた音楽がありました。どちらかといえば静かな曲なんですが、穏やかで幸いな音楽、作業の手を止めて聴き入って、どうしてももう一度聴きたいと思う音楽でした。
ネットラジオはこういうときに便利で、曲名なんかが表示されているのを確認してみれば、それはAssembly
January EP - Steampacket
とのこと。うう、どれが曲名でどれがプレイヤーか分からん。
検索してみて分かったのは、Assemblyがグループ名、January EPがアルバム名、Steampacketが曲名ということです。けれど、これはどうもインディーズレーベルから出ているらしく日本では普通に買えません。なのでそのレーベル、CD Babyから直接通販することにしました。
実はその時、ちょっと急いでこのアルバムを欲しい理由(人にあげたかったのだ、この曲を)があったので、その日までに手に入るだろうか。なにしろ日本はこれから年末年始の休みになるので、どうも効率が悪くなるのだ云々とコメントをつけたら、ちゃんと期日の前々日に商品は到着して、しかもその後、ちゃんとその日に間に合ったかというメールまで来た! なんてフレンドリーな店なんでしょう。ええ、ちゃんと渡せましたと返事をして、このアルバムを渡した人はバッハ好きなので、きっとミニマルミュージックライクのこの曲の、和声と対位法の織りなすグラデーションをテクスチャを聞き取ってくれるだろうと感想を付け足したら、ついでにレビューを投稿してくれないかと頼まれて、実はまだそのレビューは書いてません。
とまあ、そんな感じで随分不義理なことをしていたら、今度はそのグループのヴァイオリニストからメールが来ました。購入時に私はSteampacketという言葉を知らないと書いたら、それはスチームボートの一種なんだよと教えてくれた。ああ、なんて親切な人。
たいして、私の不義理なことといったら!
実は、日本語では書いたんだけど、英語にしたらひどい有り様で、頭を抱えたんですよ。日本語は曖昧と冗長を許す言語だと、つくづく思い反省した次第です。
さて、到着したJanuary EPをiTunesで開くと、CDDBにアクセスして、アルバムタイトルとか曲名を取得してくれて、こんなだから曲の整理がものすごく便利です。
実は今、来るiPod mini購入の日に向けて、ちょっとずつお気に入りのCDをiTunesに読み込んでるんです。この文書冒頭のスクリーンショットにThe Very Best Of The EaglesというCDが見えるのはそのためで、現在は¡Volare! - The Very Best Of The Gipsy Kingsを読み込み中。ベリーベストばっかりだけどそういうわけじゃなくて、ちゃんと普通のアルバムも読んでますよ。エリック・クラプトンのアンプラグドとか。
しかしCDDBというのはものすごいです。これらアルバムは問題なくアルバム名曲名を取得することができました。実は今まで、普通の音楽CDとしてリリースされてるものでCDDBから情報を取得できなかったことは、一度しかありません。
情報を取得できなかったアルバムというのは、やっぱり冒頭の画像にちょっと見えているジョルジュ・ムスタキのMa Solitude - Georges Moustaki Best Collectionでして、こんなことははじめてだったので嬉しくなってアルバム名曲名ともに入力して、CDDBに送ってしまいました。
こうして、たくさん読み込ませた音楽も、ジャンル、アーティスト、アルバムから複合的に絞り込むことができて、たくさんありすぎて探せないなんてことはまずありません。非常にこのへんよく考えられてて、僕のCDラックから探すよりも、iTunesで曲を探したほうが絶対早い。こういう便利さが自然にあるのは非常に嬉しいです。
おそらくiTunesでの選曲の便利は、iPodでも同様なのでしょう。ちなみに、現在170曲読み込んで、625.8MB。単純に計算しても、4GBのiPod miniで充分1,000曲は持ち歩ける計算です。
だから、早く、日本でもiPod miniを出して欲しい。いや、本当に早くしてくださいよ。
< スケジューラを超えるiCal 1,000曲ほど読み込ませてみた >