たこ焼きが好きということに関しては、僕も関西に育った以上譲れない事実なのであります。とりわけ、屋台で売ってるようなたこ焼きが好き。だって、おいしくて安くてなんだか気楽に買うことのできるところがいい。でも、いいたこ焼き屋台というのもなかなか見付からないんですよね。最近それを見つけたんです。帰り道をちょっと変えて遠回りするようになったその途中にに、白いワゴンでたこ焼きを商うおじさんが出ていたのでありました。
まあ、無愛想なおじさんなんです。あんまり愛想を振りまいてにこにこするような人相じゃなくって、黙々とたこ焼き焼いては、黙々と売る。職人と商い人と的屋が混ざったような雰囲気でもって、ワゴンの中から鉄板越しに往来を眺めている。車内にはラジオで演歌が流れていて、実にしびれる、いかしているのでありました。
で、肝心のたこ焼きはというと、玉のひとつひとつがしっかりと大きくて、蛸の一切れ一切れも大きくってけちくささがなくていい。基本はソース、青海苔、削り節のオーソドックス、それにオプションでマヨネーズがついてくる。爪楊枝よりも一周り大きな楊枝が二本。この二本を一度に使うと、たこ焼きが回転しなくっていいんです。分かってらっしゃる、さすがの出来。このたこ焼きが十二箇で四百円。ふたりだったら六箇ずつ、三人でよっつ、四人でみっつ、ひとりだったら十二箇総取り。それを二舟買って、一舟は家族のために、もう一舟は帰り道で食べながらふらふら歩いて買えるのが最近の楽しみ。十舟買ってポイントをためれば、一舟が只になるというサービスも気が利いていて素敵です。
だもんで、最近は前を通るたびに一舟二舟と買うようになったせいで、おじさんと顔見知りになってしまったのでした。話すのは益体もない、天気寒さの話、それくらい。けどそのくらいの距離が心地いい、冬にこそたこ焼きはおいしい。きっと明日も買って帰るのでありましょう。
僕は実はラジオというのは、語学放送以外には聞くものがないと思っていたような人間なのですが、職場の同僚の影響でいつしか普通にラジオを聞くようになっていました。最初はFM放送でした。ですが、最近は身近にラジオチューナーがなくなってしまったものだから、もっぱらインターネットラジオを聞いています。インターネットラジオ! これが実にいい感じなのですよ。チャンネルもたくさんあり、それこそ洋楽はクラシックからジャズからカントリーから各種ロック、ポップスなど、多岐に渡る選択肢から好みの音楽を聞くことができます。音楽以外にも、朗読やニュースなど、もう盛りだくさんです。
最初は、職場で空き時間に聞いていたのでした。職場のPC、MacOS XにインストールされているiTunesには、最初からネットラジオのチャンネルがプリセットされているものだから、それこそ好きなジャンルを開き、適当な局を選ぶだけで即座に音楽を聞くことができる。その手軽さったら、FM/AMラジオ以上の簡単さだったのですから、これを利用しない手はありません。
で、うちでも聞いてみたいと思うようになるのが人情。でも自宅のPCはMacOS 9.1だから、iTunesはインストールできないんですよね。なので、Real Player 8 Basicをインストール。お気に入りのStation6070s Classic Rock Radioにアクセスして、どうやったらいいのか悪戦苦闘しながら、ようやく聞くことができたときは少々感動しました。というか、別にそんなややこしかったりすることはないはずなのですが、最初はどうもうまくいかなかったのでした。トラフィックが込み合っていたのかも知れません。
一度でもアクセスに成功してしまえば、ダウンロードしてハードディスクにplay.plsを開くだけで、次からは簡単アクセスが可能。もう気分は60年代70年代のロックシーンですよ。ビートルズなんかが好きなんです。この局に飽きれば、もっと別の局にアクセスして、世界を広げていくことももちろん可能。各国語に訳されたNHKニュースも聞けるので、語学の勉強にもなります。いまさらながらのネットラジオ導入というのも遅れている感じがしますね。早く導入しておけばよかった……、そう思います。
„Vom faß“ というのはドイツ語で「樽から」というほどの意味。つまり、樽から量り売りでお酒や酢、オリーブオイルなんかを買うことのできる店。そんなに使わないので大量にはいらないんだけど、必要量だけは欲しいというニーズに応えてくれる、まさに気の利いたスタイルが魅力です。僕はこの店を阪急百貨店梅田店の地下食料品売り場で見つけて、ああいいサービスだなあと思いながら通るばかりだったのですが、いつしか購入するようになってしまったのですよ。買うのはワイン、500mlずつ買えるのは手ごろ感があっていい感じです。
購入の際にはペットボトルで買うこともできますが、詰め替え用の瓶も売られていて、次からはその瓶をもっていけばその瓶に入れてもらえる――つまりペットボトルが無駄にならない! 環境優先大国ドイツ発のお店だけはあると、いたく感心したのでした。売られている商品も、オリーブオイル、バルサミコ酢、ワインといった定番ものだけでなく、泡盛やグラッパ、テキーラ、各種リキュール類など多種多様。ちょっと店先をぶらっと眺めてみるだけでも楽しい。買えばもっと嬉しいお店です。
考えれば、日本も昔はこんなだったはずです。一升瓶下げてお酒や醤油を買いに行く、瓶は洗ってなんどでも使えるので、環境には優しいし資源の無駄にもなりません。購入の際にはお店の人とちょっとお話なんかして、――こういう雰囲気に再び、ちょっと新しいいでたちで触れることができるというのは悪いもんじゃありませんね。そんなこんなでいろいろ試してみようって気になるのは、雰囲気のせいなのかそれとも僕の意志がことさら弱いのか…… いや、前者です、そうに違いありません。
僕は京都人であるにもかかわらず、実は納豆が好きです。実はなんてもんじゃない、かなり好きです。さすがに毎朝食に食べるという習慣まではないのだけれども、数日に一度くらいのペースで、夕飯のご飯のお代わりに、追加のおかずとして食べたりしてます。意外ですか? 別に関西人のすべてが納豆嫌いというわけではないんですよ。
さて、こんな納豆好き関西人の僕が最近気に入ってるのが、ほし納豆という食べ物です。星納豆じゃないですよ。干し納豆。糸を引く納豆に塩と小麦粉をまぶして乾燥させた、一種の保存食。けど、これがおいしいのです。
味そのものは、紛れもない納豆。ただしかなり濃縮された感じで、噛むごとに味わい深い。食感はそりゃもちろん乾燥食品だ訳だから、固くしまっていて、ものによればかりかりとした歯応えも楽しめます。この食感及び旨味が凝縮されているという点で、熟成の進んだハードタイプのチーズに似ています。だからもしかしたらワインにあうんじゃないかと、密かに思っています。まだ試したことはないのですが。
ねばねばがなくなっているので、納豆の糸を引くところが嫌いという人にはお勧めできるかも知れません。ただ水分が加わるとねばねばが復活してくるので、手で食べるとちょっと辛い。なので、僕は箸で食べています。で、納豆は味そのものが嫌いなのだという人には、――さすがにお勧めできるようなものではないです……
「知ること、学ぶこと。」がキャッチフレーズのお店。売られているのは、望遠鏡や顕微鏡、地球儀といったちょっと科学心をくすぐるものから、フラスコやビーカー、試験管などのまんま実験器具まで多岐にわたる面々。まさに科学する楽しみが一杯の楽しいお店で、昔科学少年少女だった人には、きっと危険なお店です。
なにが危険といっても、見て手に取ればもう欲しくなってしまってるという商品群が危険。例えば、普通の生活をしてたら聴診器なんていりませんよね。でも店頭品でもって自分の心音を聞いてみれば、そこには日常を離れた小宇宙が展開している。木の幹からは、木の吸い上げ循環させる命の音が聞こえるといわれれば、やはり欲しくなってしまうものです。ペンサイズの望遠鏡(軸を抜けば顕微鏡になる)も同様に危険。だって、江戸川乱歩の少年探偵団を彷彿とさせるアイテムです。欲しくならないというほうが、気が知れないというものではありませんか。どう考えても使いようがなさそうな実験器具も、試験管はおしゃれな一輪挿しになりそうだし、ビーカーはコップに、漏斗はコーヒーのドリップに使えそうです(もちろん、濾紙も売ってます)。
こんな魅力的な商品の中で、僕が一番気に入ったのは一対のゴム球でした。直系にして二センチ少々といったそのゴム球は、一方が弾性ゴム、もう一方は非弾性ゴムでできています。見た目にはほとんど違いのないゴム球なのに、片一方はスーパーボールよろしく跳ね、もう一方は地面に吸い付くが如く跳ねないのです。ああ、ここには人の一生がある。僕はこのゴム球にすっかり心引かれてしまい、どうしても買わずにはおられませんでした。
子どもさんには、化学実験グッズなどが楽しいでしょう。化学実験の枠を離れて、おしゃれなキーホルダーなどのアクセサリーや、可愛い動物ぬいぐるみ(可愛くないのもある)も充実しているので、科学はちんぷんかんぷんという女性客でも楽しめるに違いありません(ここに微妙に性差別がありますね。とりあえず、いもむしのぬいぐるみなんかをお勧めしておきます)。とにかく、学研の学習よりも科学が待ち遠しかったというあなたに贈る、最高のお店。場所は、京都河原町通丸善ちょっと上ル。東京下北沢や上野駅、恵比寿、仙台、福岡天神にもあるので、自然科学好きで近場に住んでるという人は、すぐさま駆けつけましょう。損はさせません。
一時期はコンビニ市場から絶滅したかにさえ思えたポップコーン(塩味)ですが、嬉しいことに多くのコンビニで種が確認されるようになってきています。始めはセブンイレブン、次いでローソン。そして、ファミリーマートにおいてもポップコーンが健在。しかもコーン、植物油、食塩のみ使用のシンプル・ポップコーン。素晴らしいの一言です。
ファミリーマートのポップコーンは、ショップ独自のブランド、おやつ探検隊の一品種。ポップコーンのプリントが袋一面を飾り、モノクロームのラベルがシックでちょっとかっこいい。味付けは、まさにシンプルの一言。ポップコーンにほのかに塩味がついて、食べやすく、飽きが来ない良い感じ。ローソンのそれよりも、むしろ薄味と感じます。
一応は、ローソンのものを一番といっている僕ですが、ファミリーマート製も甲乙つけがたい、というか、別にどちらがより優れている、劣っているというようなものではありません。なので、その時の通り道によって、好きなほうを買えばよろしい。なんとなく選んだ道で、ポップコーンを買い分ける。こういう自然な選択ができるというのは、消費者としては、なんと喜ばしいことでありましょう。
生活半径から少し離れているのでめったに立ち寄ることはないんだけれど、たまに立ち寄ればきっと大変な目にあってしまうという書店。比較的大きなフロア一面に、漫画が豊富に平積みで展開されている。ちょっとマニアックな方面までサポートしているのも危険なら、一巻一二話程度だけ読めるようになっているお試しサービスもまた危険。だって、今まで興味は持っていたけれど見たことないので手を出さなかったような漫画を、買ってしまうじゃないかー。というわけで、いくたびに蔵書が増えてしまうという、少々困ったお店です。
この書店の嬉しいところは、ちょっと他の書店にはないこだわりくさい品揃えがあるところ。ちょっとなにか気の利いた本が読みたい、漫画を見つけたいと思ったときなんかに、非常に重宝します。どこか空疎な空しさを埋めたいときにも、思わず買いのがした人気商品を探したいときなんかにも、きっと力になってくれるかも知れない。いや、実際ずいぶん力になってもらっています。だって、大阪で何店舗まわっても見つけられなかったカードを、ついにこの店で見付け出したあの日、そのあまりの感動から僕に周辺都市の優位を書かせたのは、まさにこの店だったのです。
それでも、最近はやはり売れ筋の本が増えてきて、僕がはじめてこの店と出会った十年前とは、少々趣を異にしてしまっていて、少々残念に思っています。でも、それでもまだずいぶんと個性的なこの店。こういう店を僕は愛していきたいのだなと、つくづく思うのでありました。
NHK総合テレビで、毎土曜日の昼少し前に放送される、わずか五分ばかりの番組。フィレンツェに残るルネッサンスの栄光を、ひとつひとつ映してそしてすべてを語りきらないうちに終えてしまう番組。僕はこの番組が、他のなににも勝るほどに好きなのだ。
リコーダーで奏でられる、往時を思わせるかのような音楽。始めに好きになったのは、その音楽だった。今から十年も前だったか―― 僕はその曲をリコーダーでまねて吹いて、でも同じには吹けず、その周囲をぐるぐると回りながら、ただただ憧れていたような気がする。
その番組と再会したのが、以前旅したイタリアの記憶の生々しさが抜けようとする頃だったのは、なんの巡りだったというのだろ。もう忘れたかに思えるイタリアの、情景、空気、時間、その時々の心の動きまで含めて、一気に呼び戻されるような感覚。わずか十日のイタリアの、さらにわずか二日のフィレンツェ。だのに僕に奥に残る記憶は他のどの土地の記憶よりも鮮明で、あらゆる土地に対するよりも強い思慕と憧れを、今も醸成し続けていると知る。ミラノ、ヴェネツィア、シエナ、しかしどこよりもフィレンツェが僕には懐かしい。今も、僕の心はイタリアのどこかをさまよい続けている。
『点描フィレンツェ・ルネサンス』は、NHKの番組中でも、長寿にあたるものといえるだろう。何度も繰り返されるリフレインとしての時間。あたかも僕の郷愁みたいじゃないか。できることなら、いつまでも終わることなく、延々と繰り返されればよい。
人生相談に限らず、この人のものの見方、割り切り方の鋭さにはいつもはっとさせられる。割り切るといっても、あきらめてしまうんじゃないんです。あるがままをあるがままに受け容れるという姿勢、そしてそこから少しでも良いものを汲みだしていこうという前向きさ。いさぎよさと言い換えることもできるかも知れない、それがなにより心地よいのです。
この人のこういう性向は、それこそ昔の、破天荒だったと聞く生き方ゆえなのかも知れないと思う。激しさと熟考、これら一種対立しうる二要素が戦い続けた結果醸成された、生きるということのかたち。あまりにさばけてしまってむしろ素っ気無く感じることもあるほどに、それは研ぎ澄まされていると感じます。
彼女の相談に応じる態度で、僕が特に素晴らしいと思うのは、相談者の求める、一番簡単な答えにおもねることがないということです。僕も時折人から相談を持ちかけられることがありますが、答えに窮したとき、思ったところをいうに憚られるとき、もっとも波風の立たぬ安易な答えに甘んじることがあるのです。けれど、結局それは、誰のためにもならないのではないか。自分に持ちかけられたものである以上、自分の心に兆すところを、あるがままに返すべきではないのか。そう後で悔やむことも多い自分にとって、寂聴さんの態度はこれからの自分にとっての励ましにさえなるのであります。
寂聴さんに持ちかけられる相談は、自分にとって関係ないようなこともほとんどだけれど、それでも得るところの多いというのは、ちょっとすごいと思いませんか。力のある言葉には憧れ、自分もかくありたしと奮起する。言葉が反響するということを実感しては、目の開くような気概に満ちる。
なんの気なしに入った無印良品。別になにか欲しいものがあったというわけではないので、店内を一巡りしてさっさと出ようとしたところで、見付けてしまいました。無印良品にもポップコーンがおいてありました。
ただのポップコーンではありませんでした。キャラメルがけとチェダーチーズ味の二種類です。そういえば、昔キャラメルポップコーンを食べて、好奇心は猫をも殺すと実感したっけ。そんなことを思いだしながら、けれどチーズも嫌いではない僕は、チェダーチーズポップコーンとやらを買わずにはいられませんでした。
チェダーチーズポップコーン。全体に濃い黄色のついた、いかにも味付けの強そうな雰囲気です。値段は70gで120円と、少々高め。素材に気でも使っているのでしょうか? 強気の高値に、少々期待したところもあったりしたのでした。
袋を開けると、調味料の味が強く臭ってきます。とはいえ、あまりチーズの風味は感じなかった。いや、チーズなのかも知れないけれど、あんまりそういう感じはしません。で、食べてみて思ったのは、こりゃチーズ味というよりも、肉エキス味だなというもの。チーズ以外に付加されている、肉エキスの風味が強すぎて、チーズらしからぬ味わいになっているようです。
味付けは全体に濃いめ。そのため、ポップコーンの味わいよりもそちらが勝ってしまって、なんだか面白くない。口の中に、アミノ酸の味がぺったりと残るのは好きじゃないぞお。
というわけで、やはり好奇心は猫をも殺すのでした。ポップコーンは塩味に限る。
僕は以前はボールペン嫌いで、もっぱら万年筆を使っていたのですが、現在はボールペンを常用筆記具としています。使っているのは京セラの水性ボールペンで、少々重めの金属ボディのバランスが秀逸で、非常に良い書き味が魅力だったのです。
僕がこのボールペンと出会ったのは、大阪梅田の、紀伊国屋書店の文具売り場でした。並べられた筆記具の中に、銀色のペンが林立していて、その独特の存在感から、一度書いてみないことにはと思ったのが始まりです。
キャップを外しペンの尻にはめれば、ちょうどペンを握る部分に重さが集中するバランスのよさ。重めといっても負担になるような重さではなく、力を入れることなくペンの自重だけで書き進められるという、絶妙の設計。軸も太めながら、指にあまることなどありません。この軸に、定評ある京セラのセラミックボールが加わるのですから、もう文句の付けようもないよい出来のペン。もう手放すことなど考えられません。
出来がいいだけに、値段は少々高め。僕は妥当な価格と思いましたが、人によっては、筆記具にこんなには払えないと思うかも。でも、筆記具にこだわる人なら、この価格も納得されるでしょう。
もっと詳しく紹介したかったんだけど、商品番号とかが分かりません。多分、ゴールドカラーのストレートボディだと思うんだけど。
『ピーナッツ(チャーリー・ブラウンが主人公の漫画ね)』を読んでいると、時折出てくる「マシュマロ焼き」というもの。一体そりゃなんなんだ? と思っていたのですが、どうやらキャンプでの定番の楽しみのようです。木の枝の先にマシュマロをつけて、キャンプファイヤーで焼く。それだけのものなんですが、そこそこにおいしかったりします。
とはいえ、僕はキャンプなんてもう何年もしていない。おのずと、自宅でガスレンジやストーブでマシュマロを焼くということになります。昔、竹箸にさして焼いたときは、箸が焦げてしまったので、金串なんかで焼くとよいでしょう。
遠火でじっくりと焼くのがこつです。火に近づけると、あっという間に焦げて、燃え出すことさえあります。その上、中まで火が通ってないのであまりおいしくない。なので、遠火で表面が焦げるまでのんびり焼いてやる。キャンプなんかでは、この時間に話をしたりするんでしょう。
ただね、マシュマロは砂糖とゼラチンでできているわけですから、もたれるんですよ。食べ過ぎると、胸が焼けます。なので、ひとつふたつをちょっと食べる。それくらいがきっとおいしい、過ぎたるは、というやつです。
梅田に出ればついつい飲んでしまうのは、お気に入りのワインカウンターがあるせいだったりする。場所は阪急三番街、FERTAという名前の食料雑貨店に、ワインとチーズを提供する、気の利いたカウンターがあるのです。
はじめて訪れたのは、映画『クリクリのいた夏』を見た帰りでした。映画の中で、あまりにもおいしそうに飲まれていたワイン。ワインといえば通ぶった飲み物で、香りや味わいから、産地の空気、土の匂いを感じ取らなければならないという思い込みがあったりしますが、こんなの嘘ばっかだとその映画を見て思った。思ったついでに無性にワインを飲みたくなって、閉店間際のこの店に駆け込んだのが、本当の始まりでした。
僕は未だに、ワインのこともチーズのことも分からず仕舞いですが、それでもおいしく気楽にのめる雰囲気があるのは非常に嬉しいところ。どんなワインがあるかを聞いて、好みに応じて選んでもらう、いい頃合いのチーズを見繕ってもらう。そういうことが、非常に素直な楽しみになっています。
チーズを少しずつ選んで、ワインを数杯。この気楽さのせいで、あえてうちで飲もうという気がそがれてしまって、うちのコンテンツが全然増えないのが、ちょっとした悩み…… いや、ぜいたくな悩みではありますな。
最近、ちょっと中国茶に凝っています。昨年末の香港旅行がきっかけ。香港で、お茶を買ってきたのです。白毫銀針と鉄観音、そして凍頂烏龍茶。前者ふたつは福建省の、凍頂烏龍茶は台湾の、どれもが銘茶として名高いものです。
さすがに有名どころ。加えて比較的高めのものを求めただけあって、非常に味わいが深く、香りも見事です。同じく香港で買った茶壺、茶杯で、ゆったりとしたお茶の時間を楽しむのもいいし、大きなポットにお茶をいっぱい作って、ほっと一息つくのもまたいいもの。楽しみの幅があるというのが、非常に嬉しいではありませんか。
でも、よいものを一度でも味わうと、評価の基準が厳しくなってしまって、普通のお茶では満足できない。ちゃんとしてないお茶ならなおさら、飲めたものじゃないと思うまでにいたれば、街に出て飲むものがことさら少なくなるという始末。ちょっと大変です。
文春新書から出ている『中国茶図鑑』なんかを見ては、そのお茶を想像してうっとりしてしまう。すっかり、お茶に心とらわれてしまっているのでありました。
昨年のお気に入りではセブンイレブンのポップコーンが好きといっていた僕ですが、それが今や、ローソンで売られているポップコーンがお気に入りになってしまっています。嬉しいことに、ローソンでも普通の塩味が売られるようになったのですよ。お願いが天に通じたのかしら? ともあれ、ポップコーン好きの僕にとってこれは、一も二もなく嬉しいこと。やはり、選んで買えるというのはいいことですから。
で、選ばれたのがローソンのポップコーンだったのです。ふたつを分けたのは、やはり味でした。
ローソンのポップコーンはいたってシンプル。原材料はコーン、植物油(米油)、精製塩のみとなっております。対してセブンイレブンのものは、コーン、植物パーム油、食用米油、食塩まではいいとして、バターフレーバー、調味料(アミノ酸等)酸化防止剤(ビタミンE)、カロチン色素と続きます。僕には、この「バターフレーバー」というのが、どうにも解せないのだわ。
バターが使われていてバター風味ならまだしも、バターを使っていないのにさもバターが使われているかのように仕上げる意味があるんでしょうか? バターっぽい感じがするだけで、実際にはバターは使われていないわけだから、まったくの肩透かしといった風情。逆に味気なさが広がってしまう悲しさ、涙がとまりません(食指はとまるけどね)。
なので、今ではローソンのポップコーンがお気に入りです。でも、人気なのかわりに品薄で、買えないときもあって残念。いや、むしろ喜ぶべきなのかも知れません。人気があれば、店頭から消えることもないでしょうしね。
職場で、同僚が教えてくれた。つじあやの。ひらがなで「つじあやの」。ラジオでかかっていた。好みのタイプじゃありませんか? 調べれば、公式サイトを含め、彼女を紹介するサイトがいくつか見つかった。短い髪、眼鏡。昔はお下げ、おかっぱ。確かに可愛いと思った。美人じゃないし可愛くもないけど、可愛いと思った。でも、それ以上に、僕には歌がよかった。
SPEEDSTAR RECORDSでは、彼女の歌を聴くことができる。四十秒ほどだが、それでも彼女の歌の魅力は伝わってくる。派手ではない、どちらかといえば流行やなにかにかかずらわない歌。素朴で、耳をではなく、心を傾けさせる歌。そこかしこにあるのに、どこにもとどまらない歌。いつも一緒にいたい歌。うるさくない、語らない、盛り上がらない、なのに伝わってくる。あらゆる流れにのらず、自分の居場所を知って、自分のペースで歩いている。とてもうらやましいあり方だと、僕は思った。
写真は、music axess Who's Next "つじあやの" のものが一番可愛い。また、彼女が僕と同郷だということも知って、とっても嬉しいのです。おおかたの予想を裏切って、歌は「心は君のもとへ」が好き。熱狂はしないけど、静かにしんみりと聞いていきたい歌、飾りなんていらないのです。
2002年度のNHKテレビ『フランス語会話』。その番組中で放映されている単語コーナーが、なんといっても可愛い。マーカーで描いたようなイラストが動いて、しゃべって、しかも単語の勉強もできるのですから、一石二鳥三鳥といえるでしょう。いえませんか?
さて、その第一回放送を見たときに、あっ、こういうのならMacromedia Flashで作れそうだ、と思ったんです。僕は、全然使ってないけど、Macromedia Flashなんて買って持ってまして。このソフトのファンなんです。NHKのWebサイトに開設されているスタンダード40オンラインにいったらなにか分かるかも知れない。そう思って訪れたらば、その単語コーナーはまごうことなくFlashで作成されたものでした。道理で、Flashぽいわけだよ。
Flashで作られたのは、はじめからサイト上での公開を主眼に入れていたためでしょう。そうなんですよ、「フランス語会話」単語コーナーは、Web上で閲覧可能なのです。
なにが嬉しいといっても、オリジナルに直接アクセスできるところがいい。テレビの、電波状態の悪さに左右される画質とは違って、直接PC上で展開されるベクターアニメーションを見ることができるわけです。もしかしたら音質はちょっと悪いかも知れませんが、まあ、それは致し方ないことでしょう。
まあ、とにかく四月の第一回放送、「食べ物・飲み物(1)」をご覧になってください。絵が可愛いだけではなく、エスプリの利いたラスト。僕のなかでは、一昨年の『中国語会話』の一コーナー、『加油 明明!』の「麻、麻、麻婆豆腐……」以来の衝撃でした(分かりにくい例えで、申し訳ない)。
しかもこのWeb版では、TV版ではできない単語テストもできるんです。残念ながら、単語の出る順がランダムではないのですが、それでも充分、ですよね。
番組も充実、WWWも充実のNHK語学。ぜひテレビ、Webともに、満喫してください。
君よ知るや日本ハムのラジオCM。これがまた最高。ラジオドラマ仕立てになっていて、月替わりの続き物。どことなく不真面目で、不謹慎さの漂う超感動巨篇なのであります。
ラインナップは、単身赴任中の脇坂さんの同僚に語る愛娘に対する思いが熱い『鈴子とパパ』、最高の漫才コンビを目指すせいじとセイジの情熱に涙する『ザ☆ソーセージ』、そして人間の男の子、翼くんに恋してしまったサラミちゃんの偲ぶ恋心が切ない『魔女っ子・サラミ』の三本。もう、釘付け的熱狂でもって、毎週金曜日を楽しみにしていますとも。とりあえず、大河原さん、ガーンバッ!
僕が聞いているのは、FM802のお昼に放送されている「NIPPONHAM POWER BEAT LUNCH」でなんだけれど、全国ネットの提供もしているようなので、君もきっと聞けるよ! でも、どうしても聞けないという人は、日本ハムのオフィシャルサイトでダウンロードできるので、安心だねっ!
なので、皆さん、一度聞いてみて薫製。え、ぼく? もちろん、全部ダウンロードしてますよ。RealPlayerもMP3も、両方ね。