Mac OS XネイティブのアプリケーションではEmacs風キーバインドが使えるので、その指使いに慣れようと、WindowsではMeadowを導入し、今やもう指はすっかりなじんでしまったという話は、今までも散々してきました。
さて、Emacs風キーバインドですが、この指使いを好む人種といえば、それはやはりプログラマなのではないかと思います。それも、Unix系といったらいいのか、やっぱりEmacsはUnix発祥のエディタでありますから、Unix的文化を背負っている人、あるいはUnix的文化に憧れている人にこそ好まれているのではないかと思います。
先達て導入したJava統合開発環境Eclipseは、やはりプログラマ向け(そりゃ当たり前か)のアプリケーションでありますから、押さえるところは押さえているよね、という風な話をしました。押さえるところといえば、キーボードに関しても実に気が利いていて、Emacs風キーバインドがデフォルトで用意されているのはポイント高いところであります。
私がEclipseのキーバインドをEmacs風にできると知ったのは、Eclipseに関する情報を集めていた時のことで、最初にその記事に出会ったのはeclipsewikiででした。その名もEmacs風キーバインドという項目が用意されていまして、これを読んですぐ、私はEclipseのキーバインドを変更しましたね。もちろんEmacs風にですよ。
Emacs風に変更して、最初はそれは快適になると思っていました。慣れたキーバインドでカーソルを移動し、コードの編集をおこなう。これは本当に嬉しいことで、寄らば大樹のかげではないですが、多くの人が利用している環境を自分も使うメリットというのを心底感じました。けれど、この快適は最後まで持続しなかったのでした。
EclipseはEmacs(Meadow)と違い、普通一般のアプリケーションぽいフィールで使えるのでありますが、そのフィールがあだになったのだと思います。例えば、メニューバーにアクセスするときに、WindowsではAltキーが使われます。けれど、Emacs風キーバインドではAltはあくまでもキーバインドに使うMetaキーでしかないのです。だから、メニューをちょいと見ようとすると、すごく困る。ありゃあ、マウス使わないといかんかあ。
かてて加えて、Emacs風キーバインドに変更するまでの癖が私に残っていたのも悪かったのでしょう。新規プロジェクトや新規クラスを作成しようと思って、その時に指が叩くのはControl-Nです。ですが、EmacsではC-nは次行に移動でありますから、期待通りの結果は得られない。こうした気持ちと指のすれ違いが何度か起こって、そうして結局私はEmacs風キーバインドを断念し、デフォルトに戻したのでありました。
と、このように一旦は挫折した私ですが、けれど結局はこんなのは慣れだけの話なのですから、はじめてMeadowに触れて、馴染みのないキーバインドをひとつひとつ覚えていった時みたいにして、覚えていけばいいだけなのでしょう。だから、私はまたいつかEmacs風キーバインドを試してみようと思います。
試してみようといえば、NetBeans IDEの新バージョンが出たそうで、まだベータ版であはありますが、ちょっと興味があります。これも近々試してみようかと思います。
でも、こうして開発環境をいったりきたりするんじゃなくて、一行でも多くコードを書いたほうがいいと、そんな気もするのですが、私は今Perlに取り組まざるを得ないから、Javaはちょっとお休みです。