『Lの季節2』のプレイを開始して一週間が経とうとしている今、ようやくといったものか、現実界の攻略を開始した。正直、前置き書くだけの気持ちの余裕がない。進捗状況を書いておくので、ネタバレ回避しつつ、読みたい人間だけSEボタンを押していただくようお願いしたい。
幻想界は一応クリア。バッドエンドと澪泉 双葉エンド (1)。現実界は鋭意攻略中。転校生イベントを済ませたところ。
現実界をプレイするにあたり、私の怖れていたことはふたつ。ひとつは、幻想界攻略時に入手する現実界の情報、そのネタバレの度合い。そしてもうひとつは、星原百合の関わり方だ。前者は簡単なこと。幻想界クリアで得た情報が、現実界をはじめてプレイする私にとって、致命的なネタバレをしていたら幻滅だろう? そして後者は、澪泉エンド (1)において、あまりに大きな役割をはたしすぎた星原百合、彼女がどれくらい介入してくるかを心配したのだ。もし、物語が主人公である河瀬を中心に運ぶのではなく、それこそ星原さんに教えをこいながら進むようなものであったら、私は容赦なくこれを駄目な物語というつもりだった。しかし、プレイしてみれば杞憂とわかる。ネタバレは問題にならないし、星原さんは驚くほど関わらない。
物語は、紛れもなく主人公河瀬裕也とヒロイン香野由香のものであった。鍵は香野が握っている。そして物語を駆動させるのは河瀬だ。河瀬は自分のうちに残る違和感を払拭しようとあがくことで、香野に接触、そして扉の鍵を開いた。その流れは、むしろ納得のいくものであったというべきだろう。私は澪泉エンド (1)を見ることで、香野がSEであることはわかっていたし、また味方であることもわかっていた。まあ、後者は当然なんだけれど。とはいえ、澪泉の例もあるものな。とにかく私は彼らの関係を知らずにいた。まさか、香野が河瀬にSEを伝授するものであるなどとはさすがに思わなかったからな。そして、香野が河瀬に出会ったことの意味、河瀬が香野にとってのおよそ唯一にして最大の理解者となるプロセスには胸の奥が締めつけられるように感じたものだ。前作において、一人戦っていた星原さんに、肉薄しつつも、本当の意味での共闘者とはなりえなかった上岡を思えば、今作の河瀬はなんという踏み込み度合であろう。ああ、河瀬、お前、がんばれ。まさかこの男をこんなに入れ込んで応援することになろうとは思わなかった。
今作におけるメインヒロイン、香野由香が異能力者であるというのは、おそらくは前作の星原さん人気をうけてのものだろう。なんといっても、彼女は特別だった。『Lの季節』といえば、たとえプレイヤーが他のどのヒロインに心を置いていたとしても、星原さんだけは無視できない。なぜなら、『Lの季節』とは星原百合を巡る物語であるといっても過言ではなかったからだ。ほぼすべてのシナリオにその影が軌跡が、足跡が見出される。『Lの季節』を攻略するということは、すなわち星原百合を知り、理解しようという試みに同じであったのだ。
しかし、星原百合はあまりに特別すぎた。だから、星原百合的でありながら、その特別さを薄められたヒロイン、香野由香が起用されたのではなかろうか。香野由香を通じて怪異の扉を開き、香野由香とともに怪異に踏み込んでいく。特別で、けれど守りたい、助けになりたいと思わせる弱さも持った、そんなヒロインが香野由香である。ならば、はたしてプレイヤーがそんな彼女に抗うことなどできようか。否。できるはずがない。というわけで、力強く香野由香ファンであります。もう、それはそれは香野由香であるんですのよ。
よし、馬鹿な話になってきた。
さて、『Lの季節2』には前作を彷彿させる記述が散見されて、例えば県大会か何かでハイジャンプの生徒が良い成績を残した
であるとか、ええ、これは東由利鼓さんのことでしょうな。跳躍する彼女は、それはそれは美しかったものだ。草壁コーヒー、懐かしいね、先生はご健勝なんだ。ビーカーで飲まされるんだよね。ついでにいえば天羽さんはコーヒー派、星原さんは紅茶派だ。そして学園七不思議に関する話、絵から抜け出す少女、動き出す噴水の人魚、誰も居ない音楽室から聴こえるピアノの音
、実はこれら全部事実なんだけど、絵から抜け出す少女はいうまでもなく七衣ちゃんだし(湖潤の声で再生されてます)、噴水の人魚に関しても昨年の幻想界、マーメイドの水野さんでしたっけ? が水浴びしてた記述があったし、そしてピアノはいわずと知れた流水音先輩だろう。この記事を書いたのは先代部長の川鍋で、ということは天羽と上岡が追っていたのは意識不明事件か。そして、その果てに彼らがたどり着いたのが七角ペンダント事件の顛末で、しかしおそらく彼らの記憶は封印されている。今年の天羽は暗室を怖れるようになっていたが、昨年の天羽はどうだったろう。いや、彼女は暗闇を怖れることはなかったはずだ。ということは、暗室で聞かされた事件の真相、そして屋上での恐怖の体験。これらの記憶は今や天羽の意識にのぼることはなく、だが恐怖の感情だけは残った。そして暗室が恐怖心を刺戟する。ってのはどうだろう。いや、知らんよ。でも、現時点における私の理解は以上のとおりだ。
新たにわかった事実、いってみよう。新聞は隔週刊。私は天羽の場合「天羽の新聞部入部時期の謎」にて新聞が月刊ではなくもっと短い周期で刊行されている
可能性について言及していた。オッケー、ここはとりあえず正解だ。
今日の沢村さんに突っ込んでみようのコーナー。
Real #010 : 共通・副会長
沢村美都:
なんであなたには、こういうヘンなのばっかりまとわりついてくるの!
あんたがいうなー!
今作のヒロインについて言及しておきたいと思う。鵜野杜さんが書道四段というのは意外だった。そして嬉しかった。私は、天羽碧と文字にて名を呼びたい、その一心で習字をはじめて、残念ながら一級どまり。よかったら、鵜野杜さん、教えてください。
いや、いや、いや、今作ヒロインじゃないし。
Real #016 : 共通・指向性の序
香野由香:
河瀬くんが知りたいこと、教えてあげるよ
ふはっ! って、いや、いや、いや、これ全年齢向けだし。PS2用ソフトだし。
香野さんのCA、黄色のイルカが、Officeのイルカのパロディっていうのにはかなり笑った。そう、あのヘルプのイルカ。オフィス・アシスタントだっけ? 知りたいことがあったら聞いてくれっていうから、お前の消し方って聞いたのに、答えてくれないやつ。香野さんがイルカの名前をいうときに、まさかカイルではあるまいなと思ったら、さすがに違った。きいろ。めちゃくちゃ即物的。けど、なんかそのストレートさ加減がかわいいなあ。
トラボルタ、心の友よ!
今、現実界は、転校生楢山遥がやってきて、そして中庭にて澪泉双葉と遭遇! 逃げた澪泉を追うかそれとも、というところ。この時点においての私の理解は、天羽さんは昨年の事件の真相を覚えていないのかも知れない、しかし七角ペンダントには反応した。そしてこの転校生、楢山遥はもしかしたら幻想界からやってきたエージェント!? 心霊管理局か!? わからん、まだわからん。真相は、この選択如何によって明かされることとなるのだろう。
追う? 追わない?
うー、どうしよう、どうしよう。よし、うどんを茹でよう!
またあしたー。