冒険者が揃い、パーティも組み、いよいよ冒険がはじまります。というわけで、まずは装備をそろえなければなりません。各パーティが三々五々ボルタック商店に吸い込まれていって、それぞれの職業に応じた装備を買っていくのですが、その際にもちょっといつもとは違うルールを課してみました。
それはなにか。単純なことで、冒険者の財布をパーティではなく冒険者単位で考えようというものです。例えばですよ、最初の装備を充実させるために魔術師の所持金を流用するというのは普通にあり得る話です。ですが、今回は魔術師がひとり、2パーティを掛け持ちするということもあったものだから、そうした所持金の移動はさせないようにしようと思ったのでした。つまり、金の山分けをしないようにしようというのです。
だから、初期装備は非常に寂しいものとなりました。いつもなら戦士は、ロングソード(25)、鎖かたびら(90)、ラージシールド(40)、兜(100)くらい(計255GP)でスタートするのですが、これができませんでした。よくてロングソード(25)、鎖かたびら(90)、ラージシールド(40)の計155GP。ところが初期所持金が少ないやつだとロングソード(25)、鎖かたびら(90)、スモールシールド(20)の計135GPとかになって、非常に侘びしい……。
しかし侘びしいのは戦士よりも僧侶でしょう。今回のパーティは、3パーティとも狙いすましたようにFFPPTMという構成になっています。このような状況では、普通僧侶が前衛に出ます。つまり僧侶にもそれなりの武器防具を持たせる必要があって、いつもなら私はフレイル(150)、鎖かたびら(90)、ラージシールド(40)の計280GPでいくのですが、武器をメイス(30)で我慢せざるを得ませんでした(計160GP)。
僧侶がふたりいるうち、どちらを前衛に出すかですが、まずは初期装備の違いが判定の基準となりました。つまり、金がなくて盾の買えなかったやつがいるのですね。え? 後衛なのに装備品を買ってるの? という声も聞こえそうですね。ええ、買ってます。私は必ず後衛職にも装備品をそろえるようにしています。魔術師なんかは荷物持ちにするために装備品を持たせない人も多いですが、私は状況が許す限りその時点での一番いい武器防具を装備させます。だって、前衛に出ることがあればまず全滅必至というような魔術師だからといって、いい加減な格好でよいだなんて思えません。だから魔術師にはダガー(5)とローブ(15)を、盗賊にはショートソード(15)、レザーアーマー(50)、スモールシールド(20)を装備させています。
こんな風に各人別々に経済を管理するようにすると、装備品に金をかける必要のない魔術師は金が貯まりますよね。対して戦士などの前衛職はどうしても装備品に金をかけないわけにはいかないから、万年金欠状況が発生します。でも、彼らにはとりあえず生活費というものがかからないわけですから(王室が援助してるのかな?)、こうした魔術師や盗賊の蓄えはパーティにもしものことがあったときに優先的に使われることとなるのでしょう。せっかく金を貯めたのに……。魔術師としては少々複雑かも知れませんが、最終目的が達成されるためにはパーティに欠員がいないほうがいいに決まっているわけで、だから彼らもしぶしぶ出すのでしょう。
でも、こういうときにWizには問題があってね、つまりお金を集めると次は山分けする以外にないわけですよ。お金を渡せるようにする必要はなかったのかも知れないけれど、冒険者はパーティ単位でなく各個人単位でも動く場合があることを考慮するなら、金額を指定して渡せる仕組みがあってもいいのにななんて思ったり思わなかったり。まあ、この辺はささいな話ですね。
おおっと、迷宮に潜るまでに終わってしまいました。
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