Wizardry

ルールの確認 #2

これまでのおさらい

 Wizardryをノーリセットで遊ぶにあたり、できるだけプレイヤーの意図を反映しないようにもしようと考えた今回の試み。さいころを手にキャラクターを作成し、名簿の近いものを中心にパーティを組んでみて、さあここで問題が発生です。というのは、第3パーティが善悪構成パーティになってしまった。善悪混成ということは……、友好的なモンスターが出現したときの対処はどのようにすべきなのでありましょうか。

友好的なモンスターと遭遇した場合のルール

 当初は、これは善悪混成ではあるけれどいずれ悪になるパーティであると思い込んでいたのでした。そのため、友好的なモンスターとの遭遇、最初の2回は迷わず戦うを選択したのですが、よくよく考えるとこのやり方は間違っている。なので、急遽ルールを制定することと相成りました。

 ルールは簡単。善悪それぞれのキャラクターの数だけさいころを振って、多い数を出したほうが勝ち。現在、善と悪が2名ずつで拮抗している第3パーティでは、まず善の人数分のさいころ2個を振り、ついで悪の人数分の2個を振る。それぞれの合計を比較して対処法を決定するという、フェアな方法をとることにしました。

 そうしてみたら、善が強い強い。最初の恣意的な2回を帳消しにしようとでもするのか、善側の数値がとにかく大目に出て驚きますな。だってね、悪が五六を出して、ああ今回は戦うで決定かと思うと六のぞろ目を出していたというようなそうした塩梅。三回連続で善の勝ちというようなシチュエーションが何度も起こって、けれど善も悪も頑固にできているのか、一向に正確が反転するようなそぶりを見せない。そのため未だに第3パーティの善悪バランスは変わっていません。

ひとりでも寝返れば状況は一変する

 ですが、ひとりでも正確が反転すれば、状況ががらりと変わります。これまで2対2で争われていたものが3対1になるわけです。まず1側に勝ち目はありません。多勢に無勢。朱に交われば赤くなる。パーティがひとつの性格に染まるのも時間の問題でしょう。

 そしてそれが善に傾いたときが問題なのです。善の魔術師が2人できる……。これが一体なにを意味するか。簡単な話ですよ。3パーティを巻き込んだ再編成が起こりうる可能性があります。冒険を優位に運ぶには魔術師の存在はあまりに大きすぎて、実際現在2パーティを掛け持つ魔術師がいるくらい。またその唯一の善の魔術師がよい働きを見せて、複数の敵を魔法で一網打尽にするその手腕は、たとえ熟練の冒険者から見れば初歩的なものに過ぎないとしても、駆け出しの彼らからすればまさしく奇跡のように見えることでしょう。

 もし魔術師がふたりパーティにいたらどうでしょう。きっとより以上のアドバンテージを得ることができるはずだ。そう考えるのは実に自然なことであろうかと思われます。そしてこうも考えるかも知れません。他パーティを出し抜いて魔除けを手にするには、なんとしても性格を転向させた魔術師を獲得しなければならない――。

 これまで保たれていたバランスが一挙に崩れる瞬間です。

 まあ、実際にどうなるかはこれから先の話、今の時点ではまったく予想もつかない話ですから、性格反転の動向を視野に入れつつ、地道なレベルアップをしていきたいものだと思います。急いてはことを仕損ずる。もし魔術師をふたり獲得するパーティがあれば、その焦りが彼らを奈落へ突き落とすのではないかとそのように思えてなりません。


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ノーリセットで駆け抜ける青春:Index 「Wizardry」リセットボタンのない人生(仮)

公開日:2006.08.10
最終更新日:2006.08.12
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