パスタは好きなんだけど、ソースが沢山できるのは困るという人には、簡単ボロネーゼがおすすめです。材料も最低限にしぼれば、本当に手軽にできてしまう。それでも最低限の材料を押さえてやれば、味に遜色なく出来上がります。一人暮らしのあなた、それほど凝らず簡単に食べたいあなたにおくります。
二人分の目安です。
簡単ボロネーゼの必須材料は、オリーブオイル、にんにく、玉ねぎ、牛挽肉、ブイヨン(これは固形スープ、かつおだしの素で代用できます)、塩胡椒。最悪の場合、ブイヨンはなくてもなんとかなります(おすすめしませんが)。
本式ボロネーゼと簡単ボロネーゼの最大の違いは、ホールトマトを野菜ジュースで代用するところです。野菜ジュースを使うメリットは、トマトを中心に人参やセロリも含まれているところ、このおかげで人参やセロリを省いても、最低限の味は保証されるのです。
例えば僕はセロリが食べられないので、セロリが余ってしまうと大変に困ります。なので上記の材料からセロリを抜いてしまいます。ブイヨンは、大量にとっておいたかつおだしで代用することも多い。それこそ、ありものでなんとかしてしまうところに、簡単ボロネーゼの醍醐味があるといってよいでしょう。
にんにくは包丁の腹で叩いてつぶし、皮をむきます。
ほかの材料を下ごしらえする前に、にんにくをオリーブオイルとローリエを入れた鍋に入れておきましょう。火にかける必要はありません。時間をかけて、にんにくの香りを移す前段階です。
みじん切りにします。
オリーブオイルとにんにく、ローリエを入れた鍋を、弱火で熱しはじめます。火が強すぎると、あっという間に焦げてしまうので、注意しましょう。焦がさないように熱しながら、油ににんにくの香りをしっかり移しておきます。
にんにくが色づいてきたら、みじん切りにした玉ねぎ、人参、セロリを加えて中火で炒めます。ここでしっかりと炒めておくのが、おいしく作るこつになります。玉ねぎがきつね色になって、ぐだぐだになるまで、気長に木べらで混ぜながら、炒めましょう。
よく炒めた野菜に挽肉を加え、強火で肉を鍋肌に押し付けるようにして、よく焼きます。火をよく通したほうが肉の旨味が引き立つので、しっかりと肉の色が変わるまで、焼きましょう。
肉に火が通ったら、固まりがないようによくほぐして、赤ワインを加えます。赤ワインは強火でアルコール分をとばし、そのままよく煮詰めます。
赤ワインが煮詰まって水分がなくなったら、野菜ジュースを加え、次いでブイヨンも加えます。ここから煮詰めていくのですが、水分が多いので、結構時間がかかります。頃合いを見てパスタをゆでる準備をはじましょう。
焦げつかさないように、時々混ぜてください。ここで灰汁もとっておきましょう。
煮詰まってきて、木べらですくい上げたソースがぽったりと落ちるくらいにまでなったら、塩胡椒で味付けします。ソースのとろみは煮詰め時間で調整します。しっかりとしたソースかさらりとしたのか、好みに応じて仕上がりを決めます。
仕上がる直前に、バジルをきざんでおきます。
火を止めたら、こくを出すためのバターを少量落とします。
器に盛りつけたパスタにソースをかけ、きざみバジルをふってできあがりです。
非常に簡単にできる上に、あたかも自炊に慣れているように見える簡単ボロネーゼ。しかも間違いなく、市販の出来合いのソースよりもおいしいときます。ここぞというときの見せレシピとして押さえておくのもグッドです。
煮詰め時間を節約したいなら、加える水の量を減らします。固形スープやだしの素を使うなら、水は400ccもいらないかも。コップ一杯程度で、場合によってはなくったってなんとかなりますよ。ちゃんと煮込んだほうがおいしいですけどね。