弦が切れる

 このところよく弦が切れて困っている。ちょっと振り返ってみれば、2005年1月29日に第2弦が、2月5日にまた2弦が、3月20日には張って4日目の3弦が、そして昨日張り替えた3弦が今日。

 いくらなんでも切れすぎるんじゃないのかと思うのだ。しかし、なんでまたこんなにも切れるというのか。

切れる位置

 弦の切れるポイントは、どうもサドルのところでと決まっているようだ。例えばこれが弦を巻き上げるポストで切れるとかなら、ナットの溝に問題のある可能性があり、またナットで切れるなら、やはりナットが問題ということになるのだが、そういった兆候は見えないものだから楽器には問題がないと考えてよさそうだ。

 じゃあ、なにが悪いのか。おそらくはピッキングの強さが原因なのだろうと思う。

ピッキングが強いのか?

 私はドレッドノートギターを使いながらフィンガーピッキングをしているのだが、弦をきる原因は私の指弾きのやりかたに存在すると考えてよさそうだ。

 私はフィンガーピッカーだというのに、爪をほとんど伸ばしていない。私の右手の爪を見て、ギターを弾いていると思う人間はほとんどいないだろう。それくらいに爪を伸ばしていないのだ。

 一般にギタリストが右手の爪を伸ばすのは、音量の増大と明るくはっきりとした音色を得るためだろう。しかし、私にはその爪で弾く音は乱暴なものに聴こえてしまって、だから自分は爪を短く整えてしまっている。いや、他の人が弾く音は乱暴には感じないのだから、私の技術の乏しさに起因していることは明らかなのだが。

 爪を伸ばさないものだから、私のギターの音はどうももこもこと不明瞭で、はっきりとした輪郭が得られにくい。さらに音量も大きくないときているものだから、その不足を補おうとして力んで弾いているらしい。だってそうだろう。サドルから弦が切れるということは、弦の耐久力を超えた力が加えられているということだ。無理に音量を出そうとするせいで、弦に無理な力をかけてしまっているというわけだ。

 けれど、ある程度の力を加えないことにはやっぱり楽器は鳴ってくれないと、ついこの間気付いたところなんだが、しかし弦を容易に切ってしまうということは、力の加え方がまずいんだろうな。弦に加えられた力がうまく音に転化していないものと思しく、つまりはピッキングの技術がまずいということだろう。

 弦に力を効率良く加えられるようになれば、もっと少ない力でより以上に豊かな鳴りを実現できるかも知れない。それに、弦を切る心配がなくなれば――、もっと伸び伸びと演奏できることだろう。

 しかし一番大きいのは経済上の理由だ。本当なら3週間もたすつもりの弦を、たった1日で切ってしまうことの不経済。はっきりいって、裕福でない私には厳しい状況といえるだろう。このような理由から、ピッキングの改善は急務である。


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公開日:2005.04.10
最終更新日:2005.04.10
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