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ヤコブの梯子

格段三枚ずつのカードが、七段重ねられている。 その名前が示すように、この「ヤコブの梯子」は、一段一段昇ってゆく「梯子」のかたちをした外観を持っている。格段は三枚のカードで構成され、真ん中の一枚は水平方向に置かれている。図示されたように、真ん中のカードは、その両端に垂直方向に配置された二枚のカードをつないでいる。占者は彼自身の手でカードをかき混ぜなければならない。カードをひとまとめにして左手に取り、上から三枚のカードを、表を下にしてテーブル――梯子の一段目に置く。梯子の七段すべてを昇りきるまで、この動作を継続する。

解釈

 解釈は、最下段から始まって、一段ごとにおこなわれる。占者は三枚のカードを表向きに返し、それを解釈していく。その際、真ん中のカードに簡潔に記されたカードの定義が、隣のカード――左のものは左のカードに、右のものは右のカード、に影響を及ぼす。

 一番下の段が、以下のように構成されていたと仮定してみよう。

 真ん中のカード(十四番−大きな力)を検討することから、解釈を開始する。これは、軽はずみで情熱的――その激情を抑制するのが困難であるという性格を持つために、危険なカードである。このカードの激しい側面は、左のカード(二十四番−哨戒の騎士 )に向けられており、これは不和そして別れを予見している。しかし、にもかかわらず結末は幸いなものとなるだろう。というのは、よくて彼女を絶望に導くのが関の山といった、ふしだらな生活を送る堕落した男(六十四番−エジプトのサルタン,逆位置)との関係から、その彼女を救いだしてくれるからだ。

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公開日:2001.09.18
最終更新日:2003.08.23
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