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シリーズ　La vie avec iMac (Mid 2007)

iTunes 8は本当にGeniusなのか？

　新しいiTunes、iTunes 8がリリースされたということなので、早速インストールしてみましたよ。

　さて、iTunes 8の売りは、Geniusという機能であるのだそうです。どういうものかといいますと、自動的にプレイリストを作成してくれる機能、いうならばiTunesにおまかせであります。多くのiTunesユーザーのデータを収集し、分析することで、この曲を聴く人はこんな曲も聴いています、を提供してくれるわけですね。さらに、ユーザーのライブラリから曲をピックアップするだけではなく、Geniusサイドバーにこの曲を聴く人はこんな曲もチェックしていますも表示してくれます。まあ、これは以前からあった、ユーザーの購入傾向にもとづく宣伝、サジェスチョンの発展系でありますが、そうした機能が自分のライブラリに対してもおこなえるというのですね。これを便利と思うかそうでないかは、人それぞれでしょう。私は結構期待して、わくわくしながらライブラリの情報をAppleに提供して、けれどきっと使わないだろうなと思っています。なにしろ私はパーティーシャッフルメインで聴いているような人間ですから、Geniusにおまかせは、特に必要とは思えなかったのでした。

　さて、ここに示しましたテーブルは、鬼束ちひろの『call』をベースにして生成させたプレイリストです。ぱっと見て、結構様になってるなと思います。ですが、私にはこれがパーティーシャッフル以上に魅力を持ったものとは思われませんでした。なぜかというと、意外性に欠けるからです。

　意外性っていったいなんでしょうか。それは、この曲にこの曲をつなげるんだという意外性です。上に表示された表には、これまた見事にボーカル曲が並んでいて、しかし私のライブラリにおいてボーカル曲は少数派です。つまり似た傾向の曲しか見付けてくれないのです。いや、それがGeniusの仕事だろうといわれればその通りです。しかし、それは私にはあんまり望ましい仕事じゃない。だから、あんまり自分には必要ないかなと思うのです。

　そして、それ以上にGeniusを必要と思わない理由があります。私のライブラリの特殊性です。

　私のライブラリはその大半がクラシックの曲です。ですが、クラシックにおいてはCDDBもあまり役に立たず、だって皆がそれぞれ自分のポリシーにしたがって、好き勝手なデータを作っているというのが現状です。なので、私は私の基準にしたがってデータを入力して、そのため、そうした曲はGeniusの対象にはならないのです。ベースに選んでも、使用できないというダイアログが表示されます。それはiTunesがそうした曲を識別しないからで、逆にいえば、これらがGeniusプレイリストにピックアップされることもないということです。

　私のライブラリの大半はクラシック、残る曲もマニアックなものであったりして、こうなればもう絶望的です。一般からかけ離れた私には、一般人の傾向を元に作られるプレイリストは対象外。私のライブラリに、Geniusは無力なのであります。かくして私は、Geniusを使うことはことさらなかろうと思うのでした。

　けど、普通のものを聴いている人なら、問題ないのでしょうね。普通にiTunes Storeが扱うようなものなら、絶対大丈夫。ただ私の場合は、特殊なものが多すぎた。アニメやゲームのサントラが引っかからないでは、私には使えない機能でしかない。かくして私のパーティーシャッフルへの偏愛は、よりいっそう強化されるのでありました。

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公開日：2008.09.10
最終更新日：2008.09.10
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