私が使っている教本、『みるみる上達! 究極のギター練習帳』には左手をストレッチする練習課題が収録されていて、第5ポジションにおいて小指を第9フレットにまでストレッチさせる。しかし身体のかたい私には簡単でないトレーニングで、どうしても左手が上下に動いてしまう。動かさないでは弾けない、そんなだったのが、気付けば手を動かさなくても、ストレッチを頑張るだけで弾けるようになっている。
それは楽器がミディアムスケールのLPC-80からショートスケールのMG69に変わったからではないのか、というと、それはありえない。なんでかというと、MG69はショートスケール、それで弾けてもしかたがないと、第4ポジションで練習しているからだ。ショートスケールの第4ポジションは、ロングスケールの第5ポジション相当。これで弾けてはじめてストレッチの練習をしたということになる。そう考えての処置だ。
理由は、まあ、練習だろう。少し前から、アコースティックギターの練習、使っている教本はホセ・ルイス・ゴンサレスの『ギター・テクニック・ノート』であるのだが、左手の拡張練習に入っている。これも第5ポジションでのストレッチをやらされて、1と2間、2と3間、3と4間、それぞれのストレッチを練習する。これができるようになれば、ポジションを下げていきなさいとくる。これだろうなあ、きっと。こうしたストレッチを続けることで、ベースもよりよく弾けるようになるだろうか。ひとつの楽器への取り組みが、他の楽器にも好転をもたらすというの、とてもいいなと思っている。
そしてもうひとつ、三線もあったりしないものか。三線はフレットがないため、きっちりポジションを押さえてやらないと正しい音程が出ない。そのためローポジションで弾く時などは、かなりストレッチを意識している。この普段から意識するということが、より一層のストレッチ効果を生み出してはいないだろうか。などと思って、こうした気付きのあるところ、それもなかなかに悪くないぞと思っている。